約束* ページ5
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「___ご報告に参りました。無惨様」
とある屋敷のベランダにその鬼...猗窩座は跪いていた。
振り返った少年は利発的で麗しい少年の姿をしているが肌は白くまるで人間ではないような見た目...いや、その通り、人間ではない鬼の親玉である鬼舞辻無惨がいた。
「例のものを見つけたのか?」
鬼舞辻無惨が探しているのは"青い彼岸花"。
それは鬼舞辻無惨が人間に...日の下で生きれるようになる為に必要な物であった。
しかしそれは何年、何十年、何百年も探して見つからない代物であった。今回、猗窩座もその存在を確認できずに鬼舞辻無惨の元へと戻ったのだ。
「で?」
「__実は、可笑しな女に出会いました」
「女?」
「その者は真っ白い瞳を持つ鬼であり鬼でない者でした。自分を無惨様の所へ連れていけと」
「・・・そうか」
そう呟いた鬼舞辻無惨は少し笑うと それで? よ話を続けた。
「・・・・・・・・・・その女は鬼であった筈なのに急に人間のようになり、私の邪魔をして柱を庇い女を始末しました」
「違うな」
「え」
「アイツは鬼だったのだろう、ならば生きているのが必然だ・・・だが猗窩座、お前はなにか思い違いをしているようだな?」
そう言った鬼舞辻無惨は淡々の述べた。
柱を殺すのは当たり前のこと。鬼が人間に勝つのは当然のことだと。
なのに鬼殺隊は殲滅せず、今も鬼舞辻無惨の視界に入る。それはどういう事だ?と。
そう述べる鬼舞辻無惨とは逆に猗窩座の方は穴という穴から血が出ていた。そして、最後に言われた 失望した の言葉により猗窩座の怒りは頂点へと達した...が。
「___だが良くやった」
「!?」
「アイツを見つけたのはいい報告だ。せっかく父親の方を鬼にして探し続けさせたのに父親の方はあの場で死んだ。たった1つ、娘を探し当て連れてくる事すら出来ずに・・・だが猗窩座、お前はその司令もなく見つけ確認も出来たのだ」
そこだけ褒めておこう。
そう言った鬼舞辻無惨は下がれとでも言うように背を向けた。
猗窩座は混乱した。あの無惨様が?褒めた??何者なんだ...あの女は??
鬼舞辻無惨は1人部屋で呟いた。
「___ならば、約束通り待ってやろう。お前がそう望むなら」
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紅葉(プロフ) - 一気に読んでしまいました……最高でした。続きを気長に待ちます…… (2021年5月15日 13時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
らっぴょこさん(プロフ) - えっ、て言うか嘘でしょう?もしかして夢主ちゃんのイメソン、あの有名なやつでしょうか?スペイン語で天使って意味があるあれ?しかも作品自体も最高ですし、神様なんですね?そうなんですね?続きが見たいです!更新は無理せず、出来る時にで良いので、お体を大切に! (2020年7月24日 22時) (レス) id: c590781f3e (このIDを非表示/違反報告)
らっぴょこさん(プロフ) - こんにちは!私も殺戮のエンジェル(←もうこれアウトかな?)や美術館の奴大好きです!思わぬところで仲間と出会えて嬉しいです! (2020年7月24日 18時) (レス) id: c590781f3e (このIDを非表示/違反報告)
深月あかざ(プロフ) - 累君は下弦の伍では?間違っていたらすいません (2019年12月5日 0時) (レス) id: 1aaf81dffb (このIDを非表示/違反報告)
なの。」 - 今日一気読みさせていただきました!!!色々な漫画、アニメ、ボカロ要素が入っていて、見ていて楽しかったです!ご飯にパスタを出すので千弦ちゃんに来て頂きたいです(笑)これからも頑張って下さい! (2019年10月1日 0時) (レス) id: 7d6df4c2e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アカツキ(猫) | 作成日時:2019年8月27日 7時