ふと思い出す ページ31
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父は仕事でほぼほぼ会えないし母はアニメや音楽で私を大人しくさせるとすぐに出かけて行った...まぁほぼ買い物やパチンコとかだっただろう。
祖母や祖父などは優しいが彼らには彼らで仕事をしていた。そんな家庭で...というにもあれなんだが独りでも平気な子だった。
同い年の子もおらず、独りで遊ぶ事に慣れていた。
嫌いじゃなかった。
でも、心のどこかで寂しい気持ちが溢れ出ていたのだろう。
独りは良かったが1人が嫌だった。
誰もいない部屋にいるのが嫌だった。
祖母達がいた店の倉庫で遊ぶのが好きだった。
...ずっと人を感じていたかった。
そんな私が死ぬのはあっさりと評判のラーメン並にあっさりだった。
高校まで卒業して、さぁこれからの人生どうしようかなと考えていた。恋人はいなかった。大切なものも無かった。
気付けば周りは火に埋もれていて、思い出したのは最近父がタバコを吸い始めてたなぁという考えだけだった。
姉達は逃げたんだろうか？いや、そういえば姉達は祖母の家に行ってたな。
親は逃げたんだろうか？母は死んで葬式を終えたばかりだったな。それでタバコを始めたっけ？
じゃあ私独りか。
煙を吸いすぎて目がかすみだした。
逃げる気力は沸かなかった。
友達に本を貸してた事を思い出した。
他の本は火事で燃え尽きるだろうか、エ□本とかは確実に燃え尽きて欲しいな。
あとスマホのブラウザも見られたくない。燃えろ。
目の前が真っ暗になった。
暑いはずなのに寒くなった。
耳が曇ったように聞こえなくなった。
...そして、死んだ。
目を覚ますと、婆ちゃんが梨を剥いていた。
魘されてたけど大丈夫かいと優しく撫でられた。
怖い夢を見たと泣き出したのはあれが初めてで最後だった。
あの時、私は怖い夢より、隣で優しく撫でてくれた婆ちゃんに泣いたんだ。
1人だと思ってたから隣にいてくれて嬉しかったんだ。
独りはいいけど1人で死ぬのは嫌だったんだ。
だから、私はもう1人でいたくない。
「しーしょー、生きてる？」
倒れた師匠に私はつんつんとつついた。
腕は切り落とされていた。
それでも、それでも。
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紅葉(プロフ) - 一気に読んでしまいました……最高でした。続きを気長に待ちます…… (2021年5月15日 13時) (
レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
らっぴょこさん(プロフ) - えっ、て言うか嘘でしょう？もしかして夢主ちゃんのイメソン、あの有名なやつでしょうか？スペイン語で天使って意味があるあれ？しかも作品自体も最高ですし、神様なんですね？そうなんですね？続きが見たいです！更新は無理せず、出来る時にで良いので、お体を大切に！ (2020年7月24日 22時) (レス) id: c590781f3e (このIDを非表示/違反報告)
らっぴょこさん(プロフ) - こんにちは！私も殺戮のエンジェル(←もうこれアウトかな？)や美術館の奴大好きです！思わぬところで仲間と出会えて嬉しいです！ (2020年7月24日 18時) (レス) id: c590781f3e (このIDを非表示/違反報告)
深月あかざ(プロフ) - 累君は下弦の伍では?間違っていたらすいません (2019年12月5日 0時) (レス) id: 1aaf81dffb (このIDを非表示/違反報告)
なの。」 - 今日一気読みさせていただきました！！！色々な漫画、アニメ、ボカロ要素が入っていて、見ていて楽しかったです！ご飯にパスタを出すので千弦ちゃんに来て頂きたいです(笑)これからも頑張って下さい！ (2019年10月1日 0時) (レス) id: 7d6df4c2e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アカツキ(猫) | 作成日時：2019年8月27日 7時
