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しばらくして、
ハッサンと名乗る大柄な男がやって来て、
聞くところによると、
彼の自宅がピサにあるらしく、
仕事を終えて、帰るらしく、
ついでに俺らを乗っけていってくれるという。
出る時に
ジュースとスナック菓子を持たせてくれ
リンと一緒に礼を言い
俺は、薄汚れた車に乗り込むと
「だいたい30分くらいで着くけれど、
しっかりつかまっていたら、
20分くらいで到着すると豪語しだした
俺らは、
ドア付近の天井についている吊り輪につかまると
車は一気に走り出す
ハッサンは
片言の英語と、そして、片言の日本語で話してくれた
聞くと、５年ほど前に少しの間、日本で仕事をしていたらしい。
その時にたくさんの日本人に助けてもらったと、嬉しそうに俺らに話してくれた。
酔いそうなくらい猛スピードで車を走らせてくれる
リンと2人揺られながらも、
このハプニングすら楽しくて仕方なくなる
ピサの駅に着くと
切符売り場まで、ハッサンはついてきてくれて
そして、新しい切符を購入できた
リンが小声で
「あ・・・デジャビュ」と呟く
「あぁ、確かに、
2時間ほど前に俺らは、確かにここにいた・・・」
「かっこいいこと言っても、ただの迷子だから」
そう言って笑いだした
俺らは、切符を受け取ると
しかも、
今度は、間違わないように、
「３ばんせん、いい？
３ばんせんっ」
と、指を３つ立てて俺らに教えてくれた
確か・・・あの時もさとみが
「３番線だからね」
と念を押されてたのを思い出した・・・
あの時どうして・・・それを忘れてしまったのだろう
でもその代わり
思いもしない思い出と出会いがあったことに
感謝した
俺らは、
ハッサンと固くハグを
感謝を表し
そして手を振りながら
その3番線に停車している
赤い列車の前に立ち
今度は、行先をちゃんと確認してから乗り込んだ
「今度は、大丈夫」
俺がそういうと
「これで間違えたらある意味奇跡「」
と笑ったリン
俺らは、今度は、ちゃんと、デッキではなく、座席に座り、
外からの、発車のベル音を聞いた
ゆっくりと揺れる列車
時計を見ると、21時を回ったところだった・・・
もちろん、みんなは、そろそろローマに着くころだ
俺らがローマに到着する時間は23時40分
日付が変わる一歩手前だった
俺は、カバンから、
さっきケバブの店で渡された、ジュースとスナック菓子を取り出す
「いる？」
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紫姫(プロフ) - すりおろし梨。さん» 翔くんのお母さんって、母でありながら、何かを諭す時だけ息子を他人のように客観的角度から話してるように感じて、それが私情を挟まず的確に伝えていて参考にしたいなと思ってます、特にわが家のモモっ (2020年1月18日 11時) (
レス) id: 798db29bb2 (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - ＊さくら＊さん» 入学式からの４年書き綴ってみましたw間違ってません、どうかそのまま納得してニヤケてくださいw (2020年1月18日 11時) (レス) id: 798db29bb2 (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - すりおろし梨。さん» 実際リアルで私はそう思います。彼からよく当時の話が出るのは、充実して輝いていたんじゃないかなって (2020年1月18日 11時) (レス) id: 798db29bb2 (このIDを非表示/違反報告)
すりおろし梨。(プロフ) - 人柄バロメーター。なるほど。確かに。翔くん母の話は凄く好きです。なんならお会いして子育て講座とか聞きたい。 (2020年1月18日 6時) (レス) id: 726034c2a9 (このIDを非表示/違反報告)
＊さくら＊(プロフ) - 読むたびに、ああ、昔はこんな感じだったんだろうなぁと、間違った納得をしてニヤケたり、応援したりしてます。お忙しい時期なんでしょうが、どうかちゃんと休んでくださいね。 (2020年1月18日 1時) (レス) id: 77b96f2b94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫姫
| 作成日時：2019年12月18日 22時
