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「俺はね、Aに恋をしたんだ・・・
きっと、俺が求めるものが
ぴったりとあてはまったのだろうね・・・
そう、手紙に書いたこととは真逆で
Aがというより、僕がAにどんどん引き込まれた
顔が見えないのに、
僕は、その・・・気持ちが高ぶった・・・
悲しい思いはさせたくないって思いながらも、
自分の気持ちがだんだん押さえられなくなってきていた・・・・」
・・・
・・・
そう言って、私の頬に触れる
苦しくて・・・
倒れそうだった・・・
風にさらされて冷たくなった頬から
伝わる翔さんの手の平のぬくもり
「unidentified」
「え？」
「目に見えぬ人って意味だよ・・・
僕は、姿も顔もわからないAに
本気の恋をしたんだ・・・
でも、僕は、断ち切ろうとした・・・
悲しい想いはしたくなかった
だから自分の中で、いろいろルールを決めた
例えば、電話に出るまでの時間、
３秒で出なかったら、もう辞めようとか・・・
子供じみたルールをね」
そう言って笑う
「だから・・・「Gameover」」
「あはは、そう、あれは、Aにではなく、俺が
gameoverっことだった・・・
懐かしいな、まだ半年もたってないだろ」
「えぇ。
確か、日本からトルコに経つ時ですよね」
「そう、だから本気で区切ろうって思ったんだよ・・・俺の中でね
現実に戻らなくてはならなかったからね」
すると、今度は困った顔で
「断ち切ったつもりだった
でも、トルコに着き、今度はあれほど頑なに使うことが無かった
ホットラインをきみは使ってきた
これはただごとじゃないと
俺は電話に出た
そして君が、日本でひどく傷つけられたと聞いて、
いてもたってもいられなくなった・・・
好きな人を守ってあげれない
この距離が、俺にはもどかしくなって
そしてこのポルトガルに呼び寄せた・・・
でも、俺は葛藤したよ
本当は呼んではいけないって
会ったら。きっと、
俺の気持ちは隠せなくなるだろう
って恐れた」
・・・
翔さんの手は
頬から、今度は、風で乱れた髪を
耳にかけ、整えてくれる
「今だから話すけど初めて
Aの姿を見た時、正直情けないくらい気持ちが揺れたよ・・
僕は、そう、きみの中身に翻弄されただけでなく、
姿もこの顔も全てにおいて・・・
この歳で、本気で恋をした・・・
笑うだろ？」
私は、涙がたまるのをこらえながら、
首を横に振った
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紫姫(プロフ) - あきこさん» 一気読みお疲れさまです。ありがとうございます。あの情景をお伝えすることができて感無量ですwまた、ぜひどこかでお付き合いいただけたらと思います (2020年7月5日 20時) (
レス) id: ce56b6a958 (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - おのりさん» 花火越えた？ロス消えた？いつもありがとう (2020年7月5日 20時) (レス) id: ce56b6a958 (このIDを非表示/違反報告)
あきこ(プロフ) - お話の続きが気になり一気に読みました。ロト岬にいる気持ちになり、話の世界観にぐっと引き込まれました。サイドストーリーも気になるし、ちょっとした続きも気になります。素敵なお話ありがとうございました。 (2020年7月5日 2時) (レス) id: ed922c5733 (このIDを非表示/違反報告)
おのり(プロフ) - 紫姫さんお話ありがとうございます。途中で何度も息が詰まりました。やっと2人会えたー！ハッピーエンドかな？と思いきやまだその先は私が思ってた甘い話ではなくて、いつもは続きが気になるけど、今回は2人に任せたいな！と思ったくらい大きいお話でした！ありがとう (2019年9月29日 8時) (レス) id: e09bbc376b (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - yuriさん» あら大変ｗ泣かせてしまいました・・・スケールが大きいストーリー展開になったので。 途中、最初の方に置いていた附箋を回収する作業に後半、焦りました。 でも無事に、まぁるく収まってよかったです。ありがとうございました。 (2019年9月26日 8時) (レス) id: 798db29bb2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫姫
| 作成日時：2019年6月5日 23時
