第68話 即興チーム作戦開始 ページ21
bn「ドームの隙間・距離、二人の魔力消費量、コチラ側の手数...」
ぼんさんは対象を見ながら、ブツブツと何かを呟き始める。
白く変わった瞳孔は、前しか見ていない。
...見えてない、筈だ。
bn「...Aちゃん、俺が合図したら持ってる銃で床を凍らせて」
『はいっ......え?』
bn「おらふくんは、このフックショットを倒れてる天使に引っ掛けて」
or「はーい」
彼は次々に指示を出していく。
腰の袋から銃口が尖っている拳銃を取り出すと、おらふくんに渡した。
いや、それよりも、だ。
『(なんで、私が凍らせる銃を持ってる事を...!?)』
私は、おらふくんにすら銃の機能は伝えていないのに、どうしてなのだろうか。
混乱している私を他所に、彼はチーノさんにも指示を出している。
bn「チーノさんは力の強い種族に変化して。出来れば踏ん張れるタイプが良いかな。ニグ君は力のポーション渡すから、その補助をお願い」
ci「了解!」
ng「わ、わかりました!」
そこまで言うと、彼は再び前を向いた。
一先ず私は銃を取り出し、セーフティーを外してドームと自分達の丁度間に構える。
ぼんさんの方を見ると、此方を見てはいないが軽く手を上げ始めた。
剣撃の音だけが響き始める。
bn「今っ!」
『っ!』
パンッ!
彼の手が勢いよく振られた瞬間、私は床に発砲した。
みるみる内に凍り始め、光を反射する程にまでなると、彼はまた声を上げる。
bn「おらふくん!」
or「ちょーっと痛いのは我慢して下さいねっ!」
バァンッ!
おらふくんの撃ったフックショットの鎖は、ファントムの間を綺麗に抜け、天使の身体に括られる。
それを確認すると、おらふくんは鎖の元である銃を手早くチーノさんに渡した。
or「はいっ!チーノさん、ニグさん今ですっ!!」
ci「っしゃぁ!【変化:鬼】!!」
ng「ムグッ!...ぽーしょんまずい...」
一度チーノさんの腰辺りに狸の尻尾が出現する。それは一瞬だけ姿を現した後引っ込み、その代わり彼の額に鬼の角が現れた。
彼はニグと共に鎖を力強く引き、天使を床に滑らせてドームの中から引っ張り出した。私はその人を抱き留める。
...凄い。
すると、ファントムの群れは此方に気付き、向かって来た。
zm「ふーーーんっ!ガラ空きだぜ!!」
tn「Aさんに近付くなや!!」
ザンッ!!
二人の斬撃により、群れは細切れになって地に落ちていく。
それにより、ファントムとの攻防は此処に終結したのだった。
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まる(プロフ) - やっぱり“なる”様だったんですね、最初の直感当たってたの嬉しww 魔王も神も、u先やネタに関しても、来斗牙様の作品は伏線が分かりやすい上に、パッと分からなかった伏線もすぐ回収してくださる為ストレス無く楽しめています。更新、楽しみにしております! (10月13日 14時) (レス) @page43 id: dba6e6f19e (このIDを非表示/違反報告)
mii(プロフ) - お久しぶりの更新、とても嬉しいです!アレ…魂の…ランタン…?まさかダンジョn(( (2023年4月1日 11時) (レス) @page43 id: 2d3cfb07c5 (このIDを非表示/違反報告)
sugeeee - 世界観がとてもかっこいいです!…外の神と魔王が全く分かりません……。 (2023年3月10日 14時) (レス) @page38 id: 1906228508 (このIDを非表示/違反報告)
トめAと@カド松(プロフ) - 外の神と魔王が察せる件について (2022年12月1日 21時) (レス) @page41 id: 8b7bdbc23e (このIDを非表示/違反報告)
ナイトジャー(プロフ) - 久しぶりにきたら投稿されててこれまた内容が素晴らしくて色々大変です(語彙力無)peさんとsnさんの掛け合いとか本当にありそうですもんね…。ネタのぶっこみ方が本当に尊敬します。 (2022年11月12日 20時) (レス) id: 8b9e251ed3 (このIDを非表示/違反報告)
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