第24話 胡散臭いお迎え ページ25
ng「ご主人様ー！終わりましたよー！！」
『...本当に、倒しちゃった』
ドラゴンが塵となり、完全に消滅すると、ニグは私の所までふわふわと下りてきた。
そして、褒めて褒めて！と言わんばかりに尻尾を元気よく振っていた為、私は彼の頭を撫でる。
そうすれば、彼は嬉しそうにニヤけていた。
『有難う、助けてくれて』
ng「えへへ、命令ですから！...あっ、そうだそうだ」
ニグはハッとした表情になると、先程のドラゴンの塵が落ちた辺りを散策し始める。
暫くすると、彼は片手からはみ出るサイズの黒い石を持って帰って来た。
『それは...？』
ng「さっきのエンドラの卵です」
『えっ、こんな小さいのから生まれるの？』
ng「アイテム化したので、このサイズになってます。実際はもっと大きくて...一メートルくらいですね」
その言葉に、差し出された卵をまじまじと見る。
ニグの扱い方を見た感じ、これから直ぐにドラゴンが誕生するということも無さそうだ。
...これ、取り敢えずトントンさん達に渡した方がいいよね。急いで城に戻らないと。
そう思っていると、街の方向の茂みがガサガサと音を立てる。
ニグが素早く私を背に隠し、先程の武器を構えるが、フラついて膝を着いてしまった。
『ッニグ！？』
ng「っあー...クソッ。流石にエンドラで魔力を使い過ぎた...っ」
ニグの身体がまた光り始めると、どんどん縮んでいき、彼は最初の仔犬の姿へと戻ってしまう。
ぺしょりと地面に倒れた小さな身体を、私は抱き上げた。
ng「くぅん...」
『ニグ...ごめん。無理させてたんだね』
ニグを抱えた私は、片方の手にドラゴンの卵を持ち、後ろへと下がる。
すると茂みが一際大きく揺れ、何かが飛び出して来た。
ガサッ！！
「ホー、ホー...」
『...ふく、ろう？』
現れたのは、水色の毛並みをした梟だった。
私が困惑しているのを他所に、梟は首をグルグルと回しながら此方をじっと見つめてくる。
そして、嘴を開くと。
「ふむふむ...白い犬と一緒、そして服装も一致と。いやー、見つかって良かった〜！」
『っ！？』
急に流暢に喋り出す梟に驚いていると、梟は煙に巻かれ、小さな破裂音の後に人型へと変化した。
ふわふわの水色の髪に、瓶底眼鏡を掛けた長身の男は、私を見てニコニコと笑う。
ci「初めまして、ガオナァ・チーノと申します！えー、やっとね！お会い出来て光栄です！」
...う、胡散臭ぇー...。
初対面に失礼ながら、私はそう感じた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1443人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
つばき - 沼…決定的成功……探索者………なるほど？？？？大好きです！！！！！！！(大声) (2021年11月23日 23時) (
レス) @page45 id: f38a77f071 (このIDを非表示/違反報告)
毎日たこ焼き - ロリ妻…ｸﾞﾌｯｯｯ (2021年11月17日 20時) (レス) @page43 id: d89fb8bcc6 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - 俳優の…さん何処いっちゃった…え…あの人…とソワソワしております！ (2021年10月28日 22時) (レス) @page36 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
ソノ - 面白そうだと思ったら、くるとがさんだとは…、読ませていただきます！ (2021年10月19日 13時) (レス) id: 24deaf33a5 (このIDを非表示/違反報告)
夢屋(プロフ) - ド|ズ|ル|社の皆さんが登場するとか聞いてません。本当最高です 。有難う御座います。 (2021年10月18日 23時) (レス) @page29 id: 6a562a9c6a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
