先生、好きです【Yuto.N】

０７話　Yuto.N ページ9

ホームルームが終わり、教室を出て靴箱に向かう。






一際目立つ高身長の男の子が、校門からこちらに向かって腕をブンブン振ってるのが見える。






浮所「あ、龍我だ」






那須「本当に目立つよな、あの高身長」






龍我「浮所ー！那須ー！」






呼ばなくてもわかるけど、と思いながらも手を振り返し龍我のとこへ靴を履いて向かう。






龍我「那須ー！よかったね！！」






那須「なにが？」






龍我「だって！念願の澤ちゃん先生担任じゃん！！！
那須ずっと好きだっ『バカ！声がでかい！！』ごめんごめん！」






でかい声でとんでもない事を言ったもんだから周りから注目を浴びる






そんなことも気にせずニコニコしながら謝るコイツは佐藤龍我。






一つ年下だけど中学からの友達で今はバトミントン部に所属している。






顧問が黒澤先生だから正直言って羨ましい。






浮所「それより！どこ行きたい？」






那須「俺はどこでもいいよ、龍我は？」






龍我「スタバ！」






浮所「んじゃいつものとこだね！」






龍我「那須にいっぱい事情聴取しなきゃいけないからね〜？」






那須「なにを？」






龍我「なにって、澤ちゃん先生のこと聞いて欲しいんでしょ？」






那須「いや、別に聞いて欲しいわけじゃないし！」






龍我「隠さなくていいんだって〜
ニヤニヤしてて丸わかりだから！」






那須「嘘、ニヤニヤしてる？」






顔を手で覆って浮所に聞くと






浮所「騙されてるから。
まったくニヤニヤしてないからね。」






龍我「話、たっぷり聞かせてもらうからね。」






あ、やばい。






これ、話すまで返せて貰えないやつだ。

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