そこの○○○○、落ち着こうか。2[呪術廻戦]【男主】

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貴方side


その日から俺は、姿を眩ましつつ、やっとのことで記憶を消すことが出来る術式を作り上げた。

零式- 藺(りん)

これが、俺と皆を繋ぐ糸…記憶を消す手段だったんだ。

覚悟は出来ていた。

皆が覚えていなくたって、俺が覚えていれば良い。

それなのに悟、お前って奴は。

俺の覚悟を綺麗に砕いてくれたよな。折角、折角……！

俺だって忘れられたく無いさ。この世界に呪いが無ければ、俺は皆の側で、普通の人として生きていられたのにな

それは皆そうか。

嗚呼、でも。俺、気付いたんだよ。

男だとか関係無しに、悟。





………お前が好きだ。



…俺がそう言ったらお前はどんな顔をするんだろう。伝える気なんてさらさら無いが、もし伝わったとして。

驚くのだろうか。はたまた嬉しそうな顔をするのか。

もしかしたら、泣き出すのか。

俺は、悟の笑った顔も起こった顔も、してやったり、というドヤ顔も、悔しそうに唇を噛み締めてた、あのときの顔も。

それこそ俺、性格歪んでるかもしれないが。いや、性格は悟の弟だし仕方ない。

まぁ、大好きだ、と言う話。

俺が死んで術式が解けない限りは、皆は俺を思い出さない。

もう後戻りは出来ない。

…………これで俺の話は終わりだ。

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