雨の生き様 【煉獄杏寿郎】

無限列車 ページ35

『…鬼の攻撃を受けている
早く目覚めなければ』


ここにいてはいけない…


こんな所にいては…



『早く行かねば』



「兄上？」


『千、寿郎』

「どうかなされましたか？寝巻きに着替えず隊服のままですが…まだ昼間ですよ」

『…千寿郎』

「？」


千寿郎に目線を合わせ肩を掴みながらゆっくりと話す




『千寿郎。俺は…いつでもお前の…お前達の幸せを祈る』

「兄上？…俺は、貴方の幸せを願いたいです」

『…お前には寂しい思いをさせている、辛く、悲しく…傍に居られず本当にすまない』

「そんなことはっ！」

『千寿郎よ』



最後にもう一度だけ



『ありがとう』


強く強く抱きしめる




「兄上？…どこに行かれるのですか兄上！」


「A？」


さようなら、父上


「行かないでください！兄上！！」



さようなら、千寿郎



またいつか




一緒にご飯が食べたい






「早く…核を壊さなければ」

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