30 side.Kaito ページ29
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俺にはずっと会いたい人がいる
忘れもしない大切な、大切な思い出。
幼い頃両親は共働きで俺は1人で遊ぶことが多かった
その日もいつものようにおばあちゃんに連れられて公園に来た
桜の木の下に座って遊んでたんだ
｢ねぇ、なにしてるの？｣
突然後ろから声をかけられて振り向いた
そこには知らない女の子が立っていた
｢きみの名前は？｣
��｢かいと、、、たかはし、かいと｣
｢かいとくんかぁ。じゃあ、かいちゃんだね！｣
��｢かいちゃん？｣
｢そう！かいちゃん！わたしの名前はたかなしAよろしくね｣
俺のことをかいちゃんと呼んだAちゃん
人見知りな俺は、いつの間にか打ち解けて2人で遊んでいた
｢A？そろそろ行くわよ｣
｢お母さん！じゃあね、かいちゃん｣
��｢あしたも会える？｣
｢うん！またあしたね｣
またあしたね、そう言ってAちゃんはお母さんの元にかけて行った
祖母｢海人？そろそろ帰ろうね｣
｢うん、、｣
祖母｢一緒に遊んでた女の子と仲良くなったのかい？｣
｢あしたも遊ぶんだ！｣
祖母｢そうかい。よかったねぇ｣
次の日もその次の日も、Aちゃんは来てくれた
初めて会った日から2日たった日
��｢またあしたね｣
そう声をかけると、Aちゃんは泣きそうな顔をした
��｢なんで泣きそうなの？｣
｢かいちゃん、ごめんね。またあしたは言えないの｣
��｢ど、どうして？｣
｢わたし旅行でここにきてて、今日がここに来れる最後の日なの。だから、もう一緒に遊べない｣
涙を流しながら話す彼女に俺は何も言えなかった
幼い俺にはどんな言葉をかけていいのか分からなかった
��｢また、会えるよね？絶対あえるよね？｣
お母さんに手を取られ歩き出したAちゃんに向かって叫んだ
｢うん、きっと会えるよ。またね｣
振り向いてそう答えた彼女の背中を見つめながら静かに涙を流した
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作者名：ひなた | 作成日時：2019年11月6日 19時
