幸せ66 ページ24
「自信が、無いんだ。」
ヒデ「…ん。」
「だって俺、親父の事、守れなかったし…」
ヒデ「ん。」
「リクオだって、あんなに泣かせて…。
母さんもじじいも、みんなに迷惑かけて…。」
ポツリ、と零した言葉の雫は
どんどん溢れて、Aの心を包み込んだ。
「俺は、俺は…弱いのにっ
総大将、なんて…
じじいや親父みたいになんて、俺は、なれない…。」
ヒデ「A…。」
「ヒデ、俺…っ
逃げたい・・・っ！
だって！俺はあの時！
何度も何度も夢見て、何回も何回も考えたのに！
何も実らなかった！
そんな俺が、総大将なんて、無理だ！！」
ヒデ「…A
違うだろ。」
「・・・は？」
ヒデ「それ本当にお前の本音かよ。」
「っそう、だよ。
勝手に聞いといて、何だよ。」
ヒデ「俺にはさあA。
それがお前の本音って思えないよ。」
「え？」
じっと、真っ直ぐに自分を見つめてくるヒデに
Aは言葉を詰まらせた。
ヒデ「お前が総大将やりたくねぇってことは分かった！
けど、『逃げたい』とか『何も実らなかった』とか
それは違うだろ。」
「……。」
ヒデ「『何も実らなかった』なんて、悲しい言葉だよ。
お前がやってきたことは、絶対に何かの実になってる！
お前だって、それ分かってるだろ！
何急にケンキョになってんだバカ！
嘘つくな！自分に！！」
その言葉に、Aはハッと目を見開いた。
ヒデ「心を、少しでも不安にさせちゃダメだ！A！」
「ヒ、デ…」
ヒデの目を、真っ直ぐに見つめながら
Aの指は、服の上から
無意識に胸の傷跡をなぞっていた。
ヒデ「なあA、何がしたい？」
「え、？」
ヒデ「総大将になりたくない、でも
お前がそこで終わるような奴じゃないって
俺が一番分かってる！
だから、今度こそ本音で話せよ！
嘘も無し！ケンキョさも無し！
大丈夫！
何言っても笑わねーから！バッチコイ！！」
「………くっ、フフッ
なんだよそのノリ。バカみてー。」
ヒデ「んなっ！？誰がバカだこら！！」
「お前以外誰もいないけど？」
ヒデ「テメ――！！！」
ケラケラとひとしきり笑ったAは
さっきよりも、落ち着いた顔で口を開いた。
「ちょっと、できっこないかもしれないけど…」
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紗那(プロフ) - 久しぶりに《この手に掴んだ幸せを》を一気に読み直したのですが、やっぱりstoryや展開などが大好きです(*^◯^*)更新停止になっているみたいですが、もう更新されないのでしょうか････？更新されるのを待ってます(＞人＜;) (1月28日 17時) (
レス) id: a0235214a5 (このIDを非表示/違反報告)
こと(プロフ) - めっっちゃくちゃに好きです。大好きですガチ萌えます！！！本当に最高すぎます！！！！もう更新されることは無いのでしょうか……？続き楽しみに待ってますm(_ _)m (12月11日 18時) (レス) @page50 id: 8bdd3d2cd9 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - すっごく､萌えます！！めっちゃ続き気になります！ (9月25日 0時) (レス) @page50 id: 1fc4502f62 (このIDを非表示/違反報告)
ポッチ(プロフ) - めっちゃ好こです｡男色もストーリーも大好きなので何度も読み返してしまいます｡更新はもうされないのでしょうか? (5月24日 11時) (レス) id: bc736021f3 (このIDを非表示/違反報告)
れもん - おわーーー！！好きです！好きすぎます！！！このままリクオも混ざって…まさか若菜さんが…良いですね！！！！！鯉伴様もカッコ良すぎる！！続き、待っております！でも、無理はなさらないでください！ (2022年10月25日 1時) (レス) @page50 id: 4d12249e4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：泪 | 作成日時：2017年4月10日 15時
