Past.【月永レオ】 (ページ7)

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羽風薫とは、席が隣同士だった。
授業は聞いても多分わからないし、テストまでに戻るつもりだったからそんなに真面目に受けなくてもいいや、なんて思って、私は紙にとりあえず今わかることを纏めた。

まず、私は現在高校三年生。3-Aの生徒で、部活には所属していない。プロデュースに関わってた覚えがある。…たぶん。
どうしていきなり、過去になんか来ちゃったんだろう。未練なんてないのに。不思議だ。

レオは、平気かな。私と同じ空間にいたはずだから、ワンチャン彼も入れ替わってたりしないかな。後で声かけてみよう。

「(名字)さん、(名字)さん？どうしたんだあ、ぼうっとして」

「み、みけ……みけじま、くん。ごめん、ありがとう」

回って来た、プリントを受け取る。
名字、自信ない。斑って名前は自信ある。…たぶんこの人は、三毛縞斑。書き順が多い人である。

…うーん。
どうにも、記憶がぼんやりしてる。そりゃそうだよね、五年以上も前だもん。思い出はたくさんあって、全てを忘れたわけじゃないけど…さすがに、記憶力ないと全部覚えてることは難しいよ。

逆にポジティブに考えよう、若い時に戻ったとか、まだやり残したことを高校生のうちにやっておこうとか。

そうでもしないと、気が狂いそうだ。