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「ありがとうございます、…わざわざ、拾っていただいて」
全てを拾い終わった後、私は英智さんに向かって言った。
せっかく、拾ってくれたんだ。…何も言ってこないことはもうわかっているけれど、少しでも…希望を、持ちたい。
けど、そんな私の願いも…呆気なく、壊れた。
「周りを見ていなかった僕も悪いからね、君だけが悪いというわけではないよ。お互い様さ。」
そういうと、英智さんは…にこ、と笑った。
ぞく、と体に寒気が走る。
なんで、そんな笑顔をみせるの?
一番、近くにいた私だからわかる。
一番、側に置いてもらっていた私だから…わかった。
あぁ、この人はもう、私を必要としていないんだな。
だって、貴方がその目を向けるのは…どうでもいい相手だけでしょう?
その目は、出来ることなら向けられてほしくなかった。
薄気味悪い、作り笑顔。
完璧に作ったつもりでも、誤魔化せない。私には、わかる。
だって、貴方の近くにいたから。
「次から、気をつけます」
あぁ、気持ち悪い。
私もまた、分厚い仮面を被って。彼に、笑いかけた。
それでよかった、はずだった。
「…A?」
彼は、私の名前を呼んだ。
私と、認識したんだ。認識、してくれたんだ。
なんだか、頭がふわふわするなぁ。
どうしたんだろう、急に。
もしかして、違う世界に行っちゃったのかな。元どおりの、生活をしている世界に。
そうだったら、どんなに幸せだろう。
今なら、やり直せる気がするよ。
「…!…A、どうしたんだい。A、A…?」
ぼうっとする頭、くらくらする視界。
英智さんがただひたすらに、私の名前を呼んでいたことだけは、私の記憶に残っていた。
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黒蜜まちゃこ(プロフ) - 天祥院様良すぎる…是非続き見たいです!更新応援してます! (2018年5月20日 15時) (レス) id: e5a697c08e (このIDを非表示/違反報告)
りっちー(プロフ) - 夢主ちゃん可愛い〜!更新頑張って下さいね!! (2018年5月14日 20時) (携帯から) (レス) id: ee27b93d84 (このIDを非表示/違反報告)
あかりん(プロフ) - おぅふ…いいねー!この時が来るのを待ってましたー!友達もおすすめキてきまーす! (2017年8月26日 9時) (レス) id: d4b62537e4 (このIDを非表示/違反報告)
永遠抹茶 - はじめまして!私は英智先輩大好きなのでいつも楽しく読ませてもらっています!続きが凄く楽しみです!更新頑張ってください!! (2017年7月7日 22時) (レス) id: eaae209883 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:睦月 | 作成日時:2017年5月20日 0時