タイムスリップした感覚はやはり拭えない ページ24
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やはり、この世界は俺達の世界で言うところの
○○朝が存在した近代以前の時代を連想させる
町で見た中世都市の作りやあの町並みだって、自分達の時代であれば文化遺産に登録されてもいい代物だ
因みに「朝」と言うのは簡単に言ってしまうと家の事を指す。それこそ古代ローマ帝国が顕在していた時代や、アメリカ大陸が発見され三角貿易真っ盛りの時代にだって○○朝と言う風習はあった
この場合ヘイヤ家の人間が王さまになって実権を握り、その娘は姫であると言う事だ
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「タイムスリップ感が否めねぇ…」
零「せやなぁ…最早世界史のレベルの話やでこれ」
少なからず歴史の勉強を受けた高校生二人はそんな○○朝と言うものに関して良いイメージはない
こう言うものの殆どは見た目美しくとも、中はドロドロと言うのが相場のお決まりだ。女は家の為に嫁に出され他国との友好の為に…政治の道具にされたりするのがザラである
栄華を極めてもそれは長く続かず、最終的にはバッドエンドを迎える。正直言って政界隈は最悪の一言に尽きてしまう
(何か、普通にヴァイキングだとか海賊とか居そうだよな…)
ただでさえ宗教国家と聞いてバチカンか何かかよと思ってしまうのだから無理もない
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麻「な、何か不味いん、ですか…?」
シ「不味くは無いんだけど…ヘイヤ朝が実権を握る前、前王朝の一族が全て……殺されてたって言う話があって、ね。それが全員…"鳩に目玉をくり貫かれていた"って…奇妙な噂が…」
麻「は、と…!?」
「?」
鳩に、と言う言葉に子供特有の大きな瞳が瞠目した
怖がっている…と言う訳ではない。
どちらかと言えばそんなのあり得ないと言う感情と、心当たりがあると言う感情がごちゃごちゃになっていると言った方が良いだろう
口をつぐみ、麻乃は真っ直ぐな瞳でセキト達に言った
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麻「…行きましょう、ヴァニタスへ。私達にも、"行かなきゃならない理由"が出来ました」
「麻乃…?」
セ「おーし!んじゃ、スカイの傷が治ったら行こうぜ!ヴァニタス!カードは絶対取り返す!」
シ「お、おーっ!」
ス「ああもう本当に喧しいねぇ…」
ウ「ふふ、セキト様ですから」
零「盤上一致やな」
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目指すは娯楽国家ヴァニタス
カードを取り戻す為、そして……
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作者名:黒神白堊 | 作成日時:2017年6月15日 20時