参 ページ3
生まれてきた神の名前は、「フリオス。」
どうやらこの男神は日本の神ではなく、何かの誤算でここに生まれてきてしまった外の国の太陽神であった。
胡粉色の髪、菜の花色の輝いた眼、タキシードと和服を合わせて2で割ったような服装をして高天原にうまれてきた。
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フリオスは出会った。最高神である天照大神に。
彼女は太陽に明るく、優しかった。彼が日本の神ではなく。
日本じゃない太陽の神様だとしても。
彼女は周りの意見に答えなかった。いや、答えなかった。
掟では、自らの国ではない神が産まれた時には、天の川に流せというのだった。
しかし、彼女は「別のところから来た人でも、話し合えば打ち解けられる。だって私達は同じ神様なんだから」と。
彼女は彼に、花の冠を被せたり、自分の夢を語ったりした。彼は、彼女の夢に恨んだこともあったが、『今はそれさえも懐かしく感じてしまう。』
そして何百年後…
日本で言えば日本の女王、卑弥呼が邪馬台国を治めたばかりの頃……
フリオスは自分の治める国へと行かねばならないのだ。
彼女は昔よく遊んだ花畑で、別れの言葉を言った後に、紅と白の陰陽玉の白い部分を、彼の左頭に着け、彼女は紅い部分を右頭に着けた。幼き頃に、花の冠を被せたみたいに。
「また会えますように…って、神様がお願い事をするのも変だけどね」
彼女は笑いながら言った。
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これが残念な結果で会ってしまうことも知らずに。
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ケロちゃん - ずっとこう言うのないかなー…って探してました!こう言うお話めっちゃ好きです!この作品を書くために生まれてきてくれてありがとうございました!←← (2019年1月12日 20時) (レス) id: 7163f6fc3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朱色 | 作成日時:2018年10月21日 19時