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高天原。
日本の神様たちが住む都。
日本のどこにあるかも解らない高天原。
当然高天原は人の目には見えない。
なぜなら都の最果てに『三つの天照大神様の神殿』があるからだ。
平安時代の貴族が住んでいたような家みたいな神殿がなぜ三つあるかというと、結界を張るためだという人もいるが、どうやら暗殺目的の神を退けるためらしい。
永遠に続く長い廊下。
襖だらけの部屋など、
いかにも迷ってしまいそうだ。
しかし、この神殿に住む召使たちは、一向に迷うことは無い。
それはからくり部屋の如く、いろんな抜け道があるからだ。
しかも抜け道のしくみは日によって変わる。暗殺者が抜け道を通ろうとすると、なぜか高天原の牢屋に飛ばされるが、召使達はそれぞれの場所へとたどり着く。
そんな迷路みたいに入り乱れている神殿の中で召使は、天照の部屋へと急ぐ。
召使の来訪を悟ったのか、天照の部屋へと続く永遠に長い廊下は、いつの間にか現代の家の廊下みたいに短く変わる。
桜の下で宴会をしている人、かくれんぼや鬼ごっこをしている子供たちが描かれている金箔の襖を
開けると、そこには高天原の最高神もとい、太陽の神である天照大神が居た。
大きく開けている障子の向こうには、動物と、私達人間が暮らしている青くて丸い地球の姿があり、部屋には畳と小さい木の茶舞台だけ。
いかにも最高神らしい部屋に息を飲むと、召使は、何かの本を読んでいる天照大神に声をかけた。
「天照様、神産みのお時間で御座います。」
すると天照は優しく、読んでいた本を閉じると、召使の方へと向かう。
「ええ、今行きます。」
足まで届く日本人のような黒くて長い髪。巫女が着ている紅い袴の上に、何枚も重ねた十二単。どこにでも居る神様とは違って、神々しかった。
天照は、右手で空間を裂くと、そこにはここからかなり遠いはずの神産みの鏡(きょう)がそこにあった。

弐→



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設定タグ:天照大神 , 神様 , 恋物語   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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ケロちゃん - ずっとこう言うのないかなー…って探してました!こう言うお話めっちゃ好きです!この作品を書くために生まれてきてくれてありがとうございました!←← (2019年1月12日 20時) (レス) id: 7163f6fc3f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱色 | 作成日時:2018年10月21日 19時

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