復讐のレクイエム2東京編 (ページ5)

今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:6,030 hit

因果応報　前編ページ5

クラスからはブーイングの渦が巻き起こった。

無理もない北西寺羚は家柄が良いだけではなく小さな気遣いがイケメンだと噂されている。

ハンカチを忘れてしまったクラスメイトにさりげなく自分のを渡したり。悩みの相談を聞いたりなど回りから好評かだ。

基本的みなみを中心的にいじめてるのはあたしと由利亜と湊斗。前までは「やめとけよ」とか横やりを差してきたが最近でふらふらっと一人でどこかにいってしまう。

そんな羚の事を密かに恋心を抱いている由利亜にいらつく。

恵まれた上に羚を独り占めするなんて許せない

ずっと黙って涙目をためているみなみに私は睨み付けた。

「ちょっと来いよ」

由利亜と私がみなみの腕をガッシリ掴むと女子トイレに引きずり込んだ。

女子トイレにいた女子はすぐに察しその場から立ち去る。

汚い床に放り投げてやった。

ドサッ！っと放り投げられたみなみを冷めた目で歩み寄る羚。

次の瞬間みなみの髪を掴み上げ汚いトイレの床に思いっきりみなみの顔面をこすりつけた。

顔を歪め「ウッ！」っと声に出したみなみに羚は髪を掴みあげた手を離すとみなみはホッとした顔をした。

本当に馬鹿すぎるでしょ。

あーあいつも温厚な羚を怒らすとか…うけるわ。

「馬鹿にしてんのか？」

「ちがっ……」

みなみの頭をグリグリと足で踏む羚。

「な、なんで！」

「うっせぇんだよバーカ!!」

羚が声をあげるとは思わなくて思わずビックっと体が震えた。

「みなみちゃんがいけないんだよ？ゆりあのこといじめるから！」

真横から口を開いた由利亜に疑問を抱く。
確か由利亜ってあいつと同じ小学校みたいでみなみにいじめられたとか言ってたね。

「馬鹿ねっ」

冷静になった羚の後ろからスッと体を出すと片足で蹴りあげた。

「ほんまアホやなぁアンタが泣けば羚やって許してくれるんのに…学習したらどうなん？笑」

その様子を見ていた湊斗が大声で笑いだした。

こんだけ大声を出してりゃ教師だって見に来る。

まぁ教師もあたし達の味方なんだけどねっ。

「貴方達程々にしなさいよ～それとお昼には教室にいてね」

ひよこっと顔を出した担任は悪びれもなく言い去っていった。