自分勝手な人

『散った桜』3 ページ8

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こんな関係、嫌だった。

優しく笑っていて欲しかった。


でも、もうどうしたらいいか、わからなかった。





「……。」


『そうじゃないならほっといてよ。

大夢なんか大嫌い。』






幼稚だ。

私は幼稚で、子供なのに、体だけは大人になって。

でも都合よく現実を見ないでいれるほど子供でもない。





大夢は私の気持ちを知ってる。

ずっと前に、大夢に告白したから。





兄妹では結婚出来ないことを知って、泣きながら訴えたのだ。



それでも大夢は、妹とは付き合えないと、ただそう言って私を突き放した。







思い通りにならないからと言って、喚き散らすのは子供だ。わかっている。

でも、こんなに近くにいては、諦めることも、割り切ることもできない。







いつも大人ぶって、兄らしくいようとする大夢が嫌いだった。






私に、結婚しようって言ったくせに。

桜、毎年あげるって言ったくせに。





自分だけ、済んだことのように扱う大夢が嫌だった。




だから、大夢の目の前で男をチラつかせて、当てつけることしか、私には手段が無かったのだ。

男ならいくらでもいて、私を好きだと言うのに。






たった1人でいいのに



大夢以外いらないのに






大夢は私を受け入れない。








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