92.似たもの同士の二組 ページ42
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「せっかく1年が4人揃ったんだ。しかもその内の2人は
おのぼりさんときてる。行くでしょ、東京観光」
五条の言葉に目を輝かせる虎杖と釘崎、
そして嫌な顔をする伏黒とA。
ここで完全に、似たタイプが2組作られてしまった。
「TDL!TDL行きたい!!」
「バッカ!TDLは千葉だろ!中華街にしよ、先生!!」
「中華街だって横浜だろ!!」
「横浜は東京だろ!!」
横浜は神奈川な、と言い合う
虎杖と釘崎を見て小さく呟く伏黒。
なんだかんだ彼らは一緒に盛り上がっているし、
五条までも混ざっている。
「それでは行き先を発表します」
五条が静まれと手を軽く前に出すと、
虎杖と釘崎は跪く。無言で立ち尽くす伏黒とAは
勢いのあるテンションについていけない。
「六本木」
「「ろっ、ぽん、ぎ!」」
瞳を輝かせる虎杖達。
ため息をつく伏黒は隣のAを静かに覗き見る。
「本当にただの観光じゃないよね。
無理。これ以上人混みは無理」
「……五条先生の事だ。絶対何か企んでる筈だ」
「だよね。
…そうだとすると、あの2人が哀れに見えてくるよ」
伏黒達の話は誰一人聞いている事はなかった。
数分後、目的地に案内された彼らは伏黒達の読み通り、
その顔を案の定 曇らせるのだった。
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「いますね、呪い」
「「嘘つきーーー!!」」
「六本木すらねー」
五条に連れられた先は人気のない、薄暗い廃墟ビル前。
建物を見上げ、冷静な伏黒の言葉に嘆く虎杖と釘崎。
「地方民を弄びやがって!!
つーか!何でアンタは顔色良くなってんだ!」
「静かな場所の方が落ち着きます」
Aは人混みの場所から避けれる事が嬉しかった。
案の定、顔色も心なしか良くなっている。
真逆の釘崎はそんなAを見て1人声を荒げていた。
一方、虎杖は既に気持ちを切り替えているようだ。
「でかい霊園があってさ、
廃ビルとかのダブルパンチで呪いが発生したってわけ」
「やっぱ墓とかって出やすいの?」
「墓地そのものじゃなくて、
墓地=怖いって思う人間の心の問題なんだよ」
「あー、学校とかも似た理由だったな」
「呪いは基本、
人の気持ちとかから生まれるものだからね」
「ちょっと待って。コイツ、そんなこと知らないの?」
伏黒とAが虎杖の疑問に答えていると、
釘崎は虎杖に対して眉を寄せた。
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結祈華(プロフ) - カノンさん» 好きと仰って下さりありがとうございます!嬉しすぎました!これからも頑張らせて頂きます。 (2023年1月27日 23時) (レス) id: 074ff9457b (このIDを非表示/違反報告)
カノン(プロフ) - いえ!修正ありがとうございます!とっても好きなのでこれからも頑張ってください! (2023年1月27日 17時) (レス) @page31 id: 3fc6711829 (このIDを非表示/違反報告)
結祈華(プロフ) - カノンさん» カノン様。そうですね…間違えておりました。9ページの方を訂正させて頂きます。コメント及びご指摘頂きましてありがとうございました。 (2023年1月27日 11時) (レス) id: 074ff9457b (このIDを非表示/違反報告)
カノン(プロフ) - コメント失礼します。アニメ第1話部分で亡くなったのは、おそらく虎杖悠仁の祖父だと思うのですが… (2023年1月27日 11時) (レス) @page30 id: 3fc6711829 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:結祈華 | 作成日時:2022年12月31日 20時