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伏黒「(…俺だって、わかってる)」
五条と一緒にいる時のAは楽しそうだし、
Aが五条を選ぶのは確実だろう。
……でも______、
伏黒「(……負けるわけにはいかねぇんだ)」
どう行動したら良いのか わからない、
だが、"気持ち"だけは揺らぐことはなかった。
ピッ
ガタン
釘崎「…自販機、
もうちょい増やしてくんないかしら」
伏黒「無理だろ。入れる業者も限られてるしな」
釘崎がボタンを押し、
缶ドリンクが音を立てて落ちる。
それとほぼ同時に、
誰か"2人"がこちらを見ながら立っていた。
その方向へ、伏黒と釘崎は視線を向けた。
そこに立っていたのは男と女だった。
その女の方を、伏黒は見覚えがあった。
伏黒「なんで
禪院先輩」
釘崎「あっ やっぱり?雰囲気近いわよね 姉妹?」
"禪院"と呼ばれる彼女は "禪院真希"の妹であった
呪術高専 京都校 2年の"禪院真衣"。
真衣「嫌だなぁ 伏黒君
それじゃあ真希と区別がつかないわ。
真衣って呼んで」
?「コイツらが乙骨と3年の代打…ね」
隣の男は同じ京都校の3年 "東堂 葵"。
真衣「アナタ達が心配で学長に付いて来ちゃった
同級生が1人死んで、
もう1人は意識不明なんでしょう?
辛かった?それとも そうでもなかった?」
伏黒「……何が言いたいんですか?」
喧嘩を売られている。
そうはわかっていても、伏黒の中で
プツプツと怒りが湧き上がってくる。
顔に出さないよう、平然を装って
真衣に言葉を返した。
そもそも、Aは目を覚ましただろ______
その事実を知らないなら知らないでいい。
真衣「いいのよ。言いづらいことってあるわよね
代わりに言ってあげる。
"器"なんて聞こえはいいけど
要は 半分呪いの化物でしょ。
それは あの"眠り姫"も同じ。
どうせなら そのまま眠り続ければいいのに。
そんな穢らわしい
隣で不躾に"呪術師"を名乗って
虫酸が走っていたのよね?」
笑みを浮かべ、唇に指をそわせながら
楽しそうに話す真衣。
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作者名:結祈華 | 作成日時:2021年1月6日 0時