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貴方「…即答、だね」




伏黒「当たり前だ。

そもそも俺だって、綺麗な人間じゃない…」




貴方「そんなことないよ

______だって恵は、"不良(ダークヒーロー)"じゃん」









Aは 涙を止めてクスリと笑った。




自分を拒絶しないでくれて、ありがとうと……









伏黒「……中学に言ったこと、まだ覚えてるのか?」




貴方「うん。誰が何と言おうと、

私の中で 恵は"不良(ダークヒーロー)"だよ」




伏黒「…俺はそんなんじゃない…ただの呪術師だ…

……………でも、」




貴方「?」




伏黒「お前だけのヒーローなら、

悪い気はしない」




貴方「……ふふっ 変なの」









泣き顔から笑顔に変わったAの姿を見て

伏黒もつられるように 笑みを浮かべていた。









貴方「でも、そうだね…出会った時から

私は、恵に助けてもらってばっかりだ」




伏黒「……それはお互い様だ。

俺だって、お前に助けられてる」




貴方「…そう、かな?何も出来てないけど…」




伏黒「馬鹿。お前は分かってなくていい。

俺だけが知ってれば」




貴方「…なにそれ」




伏黒「そもそも、A______」









伏黒はベッドで横になっている

Aの頭を優しく撫でた。









伏黒「お前がここにいるだけで 俺は救われてる」




貴方「……そっ、か…」









何故か、恥ずかしくなってきて

Aは布団を深く上に上げ、口と鼻を隠した。









伏黒「……何隠れてるんだよ…目は見えてるけど」




貴方「……わかんない。顔が…熱い……」









フイッと視線さえ、伏黒から逸らすA。




視線を逸らされた伏黒だが、

その逸らしは、伏黒の心を痛めることなく、

むしろ 喜ばしいことだった。




恥ずかしがるAを見ることは、

伏黒にとって、嬉しいことだから。









伏黒「こっち向けよ A」









恥ずかしがりながらも

ゆっくりと、再度 伏黒の方を向くA。




その時、そんなAの頬に 伏黒は手を添えた。









貴方「!」




伏黒「…かわいい」




貴方「〜ッ!!?」









先程よりも顔が熱くなり、顔背けたいが

伏黒の手がそれを阻む。

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作者名:結祈華 | 作成日時:2021年1月6日 0時

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