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貴方「悠仁!!」
遠くに見えた光景に、
Aも下に飛び降りようとする。
降りれるかどうか?………そんなの関係ない。
選択肢なんてなくて、いち早く降りるためには
ここから飛び降りるしかない。
怖いなんて思わなかった。
だって目の前に、助けたい人がいたのだから_____
Aは躊躇いもなく、
穴の開いた壁から飛び降りようとした その時___
「_________…じ」
貴方「…………え」
小さな、震えた声が 微かに横から聞こえた。
思わず足の動きを止めてしまい、
Aは、横へ チラリと顔を向けた。
横に向けた視線を少し下に落とすと、
そこには "人ではない生き物"が倒れていた。
______人ではない、生き物……
「ゆ…うじ…」
貴方「……」
その生き物へと、思わず足を動かしていた。
けれど、生き物が発した言葉に
ピタリと足は止まった。
……ゆうじ…………悠仁
私が知っている悠仁は1人しかいない…
何となく、虎杖のことを言っているのだと
そう思った。
透桜煙「……こいつは、元"人"ね」
貴方「!」
透桜煙「もう、死ぬわ………」
"人"。
透桜煙の言葉は、スッと
Aの中に違和感もなく入っていった。
どうしてこうなったのかもわからないし、
虎杖とどんな関係なのかもわからない。
何もわからないけど…______
貴方「そっ、か………」
「ゆ…う、じ………」
涙を流す、その生き物。
貴方「……せめて、私の桜で送ってあげる」
Aは両手を祈るように合わせ、目を閉じる。
すると、Aの周りからフワッと花弁が舞い、
その花弁はグルグルと生き物を取り囲む。
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作者名:結祈華 | 作成日時:2021年1月6日 0時