76.治療 ページ17
〜no side 〜
家入「はい。次はあんた」
貴方「お、お願いします……」
医務室に着くと、ボロボロの伏黒 釘崎を優先に
"家入硝子"が"反転術式"で治療した。
自分は後でいいと言い、
今は部屋に 家入と2人きりだ。
家入「私に対して そんなに硬くなんないでよ。
もっと気を楽にして」
貴方「は、はい………えと、こうして
ちゃんと話すのは初めてですよね？」
家入「うん。あんたの寝顔はよく見てたけどね」
貴方「…………お世話になりました…？」
家入「何もできてないから、お礼なんて言わないで」
あっという間に怪我が治ってきて、
Aは驚いたように傷があった場所に触れる。
……そこは、さっき伏黒が触れていてくれて______
そう思うだけで、顔が熱くなる気がした。
……別に、こんなに深く考えることないのにな…
変だな、とAは心で思っていた。
家入「はい、できた」
貴方「ありがとうございます」
家入「それで…______」
すると、家入はAに
楽しそうな笑みを浮かべて 顔を寄せてきた。
……五条と同級生だとは聞いていたけど、
なんとなく、その姿が似ている気がした。
家入「あいつとどこまで行ったの？」
貴方「え、と…？」
家入「五条」
貴方「あの……家入、先生？」
家入「硝子でいいよ。先生もいらない」
貴方「じゃあ…硝子さん、何のことですか？」
家入「え？だって あいつのお気に入りでしょ？」
貴方「うん？」
家入「あいつに手を出されてないかなって」
貴方「ッ!!?」
五条に手を出されていないかどうか。
その質問に答えなくても、
そのことを尋ねられただけで顔が赤くなる。
家入「え!!?どこまでヤッたの______」
貴方「何もされてません!!」
家入「えー？顔 赤いけど…」
貴方「そもそも、
誰だってそんなことを聞かれれば
恥ずかしいに決まってますよ」
家入「……やっぱり
貴方「…………………誰がそんなこと______」
家入「五条」
貴方「……………」
"眠り姫"の名前と言い、五条が
色んな人に自分のことを話しているのことが
良くわかり、なんとも言えない気持ちになった。
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作者名：結祈華
| 作成日時：2021年1月6日 0時
