三十一話。 ページ33
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「Aちゃんって言うの?可愛いねー」
今日はあかねちゃんと莉犬、るぅちゃんが我が家にやってきていた。
まあ我が家って言うかさとみくんの家?
でも住んでたら私の家であることに間違いはないわよね。うん、我が家。
「で、いきなり相談なんてどうしたんだよ」
さとみくんが三人が座った席の前に紅茶を置く。
このトリオは珍しいかも。真面目な三人組っていうか。
「実は僕…」
るぅちゃんが口を開く。
なんだなんだ、Aお姉さんが聞いてあげよう。
同級生だし猫だけど、別にいいでしょ?…るぅちゃん可愛いし。
「気になる子がいるんです!」
えええええー!!
…私は猫語でそう叫んだ。
え、意外。
真面目で女の子に興味ないって言ってたるぅちゃんが…恋!?
ついにるぅちゃんまで…おめでとう…。
「えっ、そうなのるぅとくん!?」
「るぅとくんが!?」
他の二人もびっくりしている。
そりゃそうだよ。今までのるぅちゃんはマジで女の子とかどうでもよさそうだったし。
でもそんなるぅちゃんの好きな人なんて、どんだけ可愛い子なのかしら。
るぅちゃんのことだから、性格もいい子を選んだんだろうけど。
「…で、恋愛マスターであるさとみくんに相談をしに来ました…」
途中から声がどんどん小さくなっていった。
くっ、作られた可愛さなのか…いや、これは真の可愛さね。
「ふーん。で、どんな子なの?」
さとみくんが紅茶のカップを持ってそう言いながらるぅちゃんを見つめる。
するとるぅちゃんが気まずそうに視線をそらした。
「…それは…、可愛くていい子で、思わず一緒に居たくなる子、です…」
なにそれ最高じゃん。
可愛くて?いい子で?そりゃ一緒に居たくなるよ、惚れるよ!
「るぅとくんも隅に置けないなぁー」
莉犬がニヤニヤしながらそう言って、るぅちゃんの肘をつつく。
「…で、なんで好きになったの?」
あかねちゃんが紅茶を飲んでからそう言う。
すると、るぅちゃんが驚いたように顔を赤くした。
「……最初は偶然会って、一目惚れで。
…それから何回か会うようになって、もっと好きになりました…」
なんと。
はじめは一目惚れだったのね。
まあ可愛い子は特別だよね。
「でも…その子はすっごく可愛いし…
早くしないと誰かに取られるのはわかってるんですけど…どうしても…」
るぅちゃんが戸惑うようにそう言った。
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影の黒鷺 - 絵宙(えそら)さん» ユーザー認証…私が見るときには出てこないんですけど…どうなんでしょう。こちら側としては設定していないので、運営さんのバグですかね…。運営さん…(´;ω;`) (2020年5月26日 16時) (レス) id: 4d7a8fb4ac (このIDを非表示/違反報告)
絵宙(えそら) - ユーザー認証が必ず出てくるんですが私だけですか…?(´ ; ω ; `) (2020年5月26日 10時) (レス) id: 63faa5bcfc (このIDを非表示/違反報告)
ゆら(プロフ) - 影の黒鷺さん» 私の小説も読んでくださってたんですね!とても嬉しいです泣 これからもお互いがんばりましょーね! (2020年4月11日 14時) (レス) id: 7e1be6dd9a (このIDを非表示/違反報告)
影の黒鷺 - ゆらさん» そんな風に言っていただいて本当に感謝しかないです…!私もゆらさんの小説が大好きでいつも見させていただいております。応援ありがとうございます、励みになります(*´ω`*) (2020年4月10日 22時) (レス) id: 4d7a8fb4ac (このIDを非表示/違反報告)
ゆら(プロフ) - 黒鷲さんの作る小説って、キャラ設定がしっかりしているうえに、それがブレちゃわないところがすごいと思います。。。夢主ちゃんのツンデレな性格がとても可愛いんだけど、さとみくんと気持ちがすれ違っちゃうともどかしくなっちゃいますねwこれからも応援してます!! (2020年4月10日 21時) (レス) id: 7e1be6dd9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:影の黒鷺 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kagenokurosagi/
作成日時:2020年4月3日 15時