二十一話。 ページ23
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今何が起こってるかって?
そんなの私が聞きたいわよ。
「ニェエェェ!」
「A、大丈夫だから落ち着いて!」
私はなぜか知らないが、机と壁の隙間に足を挟まらせていた。
意味わからん…しかもめっちゃ痛い!
右後ろ脚の足首の辺りが挟まってて身動きが取れないし、食い込んでくる机が痛い。
ただただ机に飛び乗ろうとしただけなのに、なんでこうなってしまったのかしら。
たぶん、着地してすぐの時に足を滑らせたせいだ。マジ痛い。
くっそ…。
痛いし怖いしとにかく鳴くしかなかった私は乙女とはあるまじき大声を出していた。
そのおかげでさとみくんが駆けつけてくれたけど、
彼だけではどうもできないらしく、おろおろしている。
早く助けなさいよ!すっごく痛いんだからっ!
「ニャァアァァー!」
「ままま待てって、おおお落ち着け!」
私もだけどあんたが落ち着きなさいよ。
でもテンパってる姿も可愛いじゃない…ふーん……。
……。
…あーもう!早くここから出しなさいよ!!
「な、なーくんに電話!」
さとみくんはそう言ってズボンのポケットからスマートフォンを取り出した。
そこでなーくん呼ぶんだ……。
プルルルルル……。
「おかけになった電話は電波の届かない場所にいるか電源が入っていないためかかりません」
嘘だろ、留守電かよ。
こういう時に限ってツイてないわね…。
「なんでだよおぉぉ!!ちょっと待ってねA、絶対助けるから!」
さとみくんはそう言って私の方を向いた。
くうう…足の痛みが限界を超えてきたわよ!早くしなさい…っ。
「るぅと!なんか教えてくれよ!」
今度はるぅちゃんか…。
るぅちゃんならなんか知ってそう…頭いいし。
「え?消防!?わかった、かけてみる!」
消防くるの?やだ大ごとじゃない…。
ていうか犬猫のレスキューもしてくれるのね、初めて知った。
それを知ってるなんて、さすがはるぅちゃんだわ。
それにしても足痛い…。骨折でもしてるんじゃないの?
「もうすぐ助けてくれるからね!頑張って、A!」
『Aちゃん頑張れー!』
さとみくんとひなさんに同時に声援を送られる。
ううう、分かってるけど痛いのよ…。そろそろ限界…。
レスキューさん早くしなさいよ!
その時、家のチャイムが鳴った。
あ、レスキューさん来たかな!?
さとみくんが玄関まで飛び出ていくと、ドアを開けた。
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影の黒鷺 - 絵宙(えそら)さん» ユーザー認証…私が見るときには出てこないんですけど…どうなんでしょう。こちら側としては設定していないので、運営さんのバグですかね…。運営さん…(´;ω;`) (2020年5月26日 16時) (レス) id: 4d7a8fb4ac (このIDを非表示/違反報告)
絵宙(えそら) - ユーザー認証が必ず出てくるんですが私だけですか…?(´ ; ω ; `) (2020年5月26日 10時) (レス) id: 63faa5bcfc (このIDを非表示/違反報告)
ゆら(プロフ) - 影の黒鷺さん» 私の小説も読んでくださってたんですね!とても嬉しいです泣 これからもお互いがんばりましょーね! (2020年4月11日 14時) (レス) id: 7e1be6dd9a (このIDを非表示/違反報告)
影の黒鷺 - ゆらさん» そんな風に言っていただいて本当に感謝しかないです…!私もゆらさんの小説が大好きでいつも見させていただいております。応援ありがとうございます、励みになります(*´ω`*) (2020年4月10日 22時) (レス) id: 4d7a8fb4ac (このIDを非表示/違反報告)
ゆら(プロフ) - 黒鷲さんの作る小説って、キャラ設定がしっかりしているうえに、それがブレちゃわないところがすごいと思います。。。夢主ちゃんのツンデレな性格がとても可愛いんだけど、さとみくんと気持ちがすれ違っちゃうともどかしくなっちゃいますねwこれからも応援してます!! (2020年4月10日 21時) (レス) id: 7e1be6dd9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:影の黒鷺 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kagenokurosagi/
作成日時:2020年4月3日 15時