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いつもながら疎外感を抱きながら暗く染まった道を歩いていると前方に何か光ものを見つけた。
(あれはっ!)
「谷崎君危ない!!」
Aはナオミごと谷崎を力いっぱい押した。
倒れる寸前放たれた銃弾はナオミの右腕をかすった。
暗闇から出てきたのはポートマフィア黒蜥蜴の一人立原だった。
「おっと、外しちまった。まあ、次ははずさねぇけどな」
「ナオミ!!お前っ!!!!」
「谷崎くんナオミちゃん逃げて!!!」
「そんなことできるわけない!!異能力細雪!!」
谷崎は姿を隠し立原のもとへと走り出した。
「谷崎君止まって!!!ナオミちゃんが!!」
谷崎が振り返るとそこには大勢の黒服の男とその男に捕まったナオミの姿があった。
「こいつの命が惜しければ姿を見せることだな」
谷崎は青ざめた顔で異能力を解いた。
「谷崎君!!!ここは私に任せてナオミちゃんを」
「でもさすがにこの人数を一人でやるなんて無謀だよ!!」
谷崎は考えて居た、ここにいる二人を救う方法を。
ここから逃げ出す方法を。
唯戦闘向きでない自分に出来ることを。
「谷崎君!!!考えてる暇はないでしょ!!!やることは一つ!ナオミちゃんを救いだすことでしょ!!!!」
谷崎の思考はAの声によって遮られた。
(そうだナオミ、ナオミを助けなくちゃっ!!)
「私が敵の隙を作るから」
「分かった」
「異能力業火の舞!」
「異能力細雪!」
Aの異能力によって周囲に燃え広がる炎、
そして細雪で谷崎が姿を隠し敵が怯んでる内にナオミを救出する。
谷崎は黒服の男に眠らされたナオミの無事を確認しほっと溜息をついた。
そんな最中一発の銃声と呻き声が上がりあたりの炎が消えた。
銃声のした方へ顔を向けると谷崎の目に入って来たのは足から血を流し地面に転がるAの姿だった。
「Aちゃん!!!」
「おっと。動いたらこの女の命はないぜ」
そう言うと立原は転がっていたAを荷物でも運ぶように持ち上げた。
「彼女をどうする気だ!!!」
「そんなこと教えるわけねえだろう。まあ一人確保できたことだし今日はもう引き上げるか。ほらお前ら行くぞ」
「待て!!!!彼女を返せ!!」
谷崎の叫びも虚しく立原と黒服の男たちは横浜の闇へと消えた。

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クコ(プロフ) - ルイさん» コメント返信遅くなってしまいすみません。そう言ったことは読者様のご想像にお任せします。 (2018年10月9日 20時) (レス) id: c68ef9c665 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ - 立原さんは死んだんですか? (2018年9月14日 18時) (レス) id: 63736b3e41 (このIDを非表示/違反報告)
クコ(プロフ) - 桜木 茜さん» コメントありがとうございます!!そんな風に言ってくださると物書き冥利に尽きます! (2018年4月20日 3時) (レス) id: c68ef9c665 (このIDを非表示/違反報告)
桜木 茜(プロフ) - 今日最後まで読ませていただきました。涙がドバドバ止まりません、すごく良かったでふ! (2018年4月18日 20時) (レス) id: 276600753d (このIDを非表示/違反報告)
クコ(プロフ) - 雪のさん» 最後まで読んでいただいて、さらにコメントまで下さってありがとうございます!!嬉しい限りです!これからも頑張っていきます! (2018年2月18日 23時) (レス) id: 336d684e71 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:クコ | 作成日時:2018年1月11日 3時

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