sweet valentine3 ページ10
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紫耀に抱き締められると安心する。
がっしりとした腕に包まれてると幸せを感じる。
「今日、いっぱいチョコ貰った?」
紫「んー…どうだろな。」
抱き締められたまま、こんな事聞いちゃった。
紫耀だけじゃなくて私も度々こんな気持ちになっちゃう。
「だって言ってたもん、斎藤君と原田君。毎年困るくらい貰ってるって。」
紫「は?何言ってんだよ、あいつら。」
図星だからなのか焦ってる、紫耀。
紫「Aのだけが良いのに、そーゆう訳にもいかんくて、嫌な思いさせたらごめん。」
「ううんっ、」
ふるふると頭を横に振った。
紫耀に謝ってほしいわけじゃなくて、
私の気持ちの問題だから。
紫「あーもう、…めちゃくちゃ、好き」
「んっ、」
絞り出すような“好き”に、胸が張り裂けそうになる。
私もおんなじだよ。
こんなに、誰かを好きになれるなんて思わなかった。
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紫「なぁ、A。…来月のホワイトデーさ。」
「うん。」
紫「受験も終わってるし、…Aと旅行行きたい。」
紫「俺、試験終わったらバイトしようと思ってるから。Aに最高のホワイトデープレゼントしたい。」
「…嬉しい。」
紫「お兄さんには旅行の前に必ず挨拶に行くから。ちゃんと許可取ってから行きたい」
「…だね。…嬉しい。楽しみ」
感動しすぎて、言葉が見つからない。
紫耀の真っ直ぐな気持ちが只々嬉しかった。
紫「って、また泣いとるやん。笑」
「泣いてないよっ、」
紫「じゃあなんで俺の服濡れとるん。笑 ヨダレ?」
「もうっ、紫耀の意地悪!キライ!」
紫「怒ってもかわええなぁー。」
泣いてるのバレたくなくて、顔を伏せてたのに、急に両頬を紫耀の両手で包まれて、くいっと正面を向かされた。
紫「っ、んっ、」
「…っ、」
目が合えば、そのまま紫耀の唇が重なって、
今日のキスは、ほんのりチョコレートの味がした。
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「ねぇ?」
紫「ん?」
「今日貰ったチョコレート、なんでないの??」
紫「あるよ、一階に。Aが悲しい顔すんの見たくなかったから、置いてきた。」
“うちのお母さんチョコレート好きやから、あげると喜ぶねん。”
そう言って、屈託無く笑った。
紫「俺は、Aのだけでいい。」
「…うんっ、」
私も、紫耀だけがいい。
これからも、紫耀しか知らない私でいたい。
心からそう思った。
fin
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さあ(プロフ) - 彼女がだいすきな紫耀くんが可愛いです (2019年8月3日 21時) (レス) id: 2afd330adc (このIDを非表示/違反報告)
さあ(プロフ) - 更新たのしみです! (2019年8月3日 20時) (レス) id: 2afd330adc (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - このお話とっても好きです。更新楽しみにしていたので嬉しいです。これからも楽しみにしています! (2019年8月3日 16時) (レス) id: fac0ef0b2e (このIDを非表示/違反報告)
なつみ(プロフ) - 主人公ちゃんと紫耀くんのやりとりにきゅんきゅんさせてもらってます(^^)更新待ってます! (2019年7月14日 1時) (レス) id: 58cd05361e (このIDを非表示/違反報告)
mgc0721(プロフ) - 楽しく拝読させていただいております。作者さんの心情の描写が大好きです。これからも応援しています。 (2019年1月17日 1時) (レス) id: 425a81985a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りりこ | 作成日時:2018年12月10日 6時