valentine〜ren〜 ページ7
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「ねー、廉君。」
放課後の教室、
鞄にガサゴソと荷物を詰めながらAが俺の名前を呼ぶ。
あ、そうそう。
最近から廉君って呼んでくれるようになった!笑
まぁ、ちょっと前からAが紫耀って呼び始めたから、俺も名前で呼んで欲しい!ってお願いしたからなんやけど。
「廉君は、いっぱい貰った?」
廉「へ?」
「今日バレンタインデーだよ。」
廉「あー!そうやったね!」
うん、そういえば朝から色んな子に貰った気がする。
「沙耶には貰った??」
廉「あー、実はな、これから会う約束してん。」
「ふーん、そうなんだ!笑」
なんでニヤニヤしとるんこの子。可愛いわ。←
廉「何笑っとん。笑 Aも気づいてるんやろ?」
沙耶の気持ちにはずっと気付いていて、でも気づいてないふりをしてた。
でも、真っ直ぐな気持ちに段々と揺れ動かされつつある自分に気付いた。
だから、俺も自分の気持ちに素直になろうかと思ってる。
って、なんか恥ずいわ!笑
廉「Aは紫耀とデート?」
「うん、紫耀の家に遊びに行くの。」
廉「そっか 」
紫耀からはこっそりと聞いたけど、Aとは無事一線を越えられたらしい。
紫『もう、可愛すぎてヤバイ!幸せが止まらん!!!』
って、喫茶店のテーブルをバンバン叩いてマスターに怒られとったな。笑
こんな可愛かったら、まぁしゃあないか。
廉「まぁ、あれやで?節度持った付き合いをせんといかんよ?」
「廉君、お父さんみたいだねっ笑」
廉「心配しとんのー笑」
「大丈夫だよ、紫耀はいつでも優しいから。」
廉「ん、そっか。」
紫耀のことを思って、幸せそうな顔をするAをいつも見てるから、
俺も次に進めた気がした。
「んでね、っ、はいっ。」
廉「えっ…」
差し出されたのは、ラッピングされた小さな箱。
「私からも。いっぱい貰ってるだろうけど。」
“いつもありがとう”
そう言って微笑むA。
…あー、やっぱり紫耀が羨ましいわ。笑
廉「めちゃくちゃ嬉しい!ありがとう」
「良かった。」
ガラッ、
紫「A、帰ろー!」
教室の後ろのドアが勢いよく開いて、彼氏登場。
廉「ん、ほら、お迎え来たで。」
「うんっ、じゃあね!廉君」
嬉しそうに紫耀にかけよるAを見ると、やっぱ胸が痛くなるけど、
それさえも、いい思い出にできそうになってるのは、成長なのかなと、前を向けてる自分に気付いた。
fin
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さあ(プロフ) - 彼女がだいすきな紫耀くんが可愛いです (2019年8月3日 21時) (レス) id: 2afd330adc (このIDを非表示/違反報告)
さあ(プロフ) - 更新たのしみです! (2019年8月3日 20時) (レス) id: 2afd330adc (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - このお話とっても好きです。更新楽しみにしていたので嬉しいです。これからも楽しみにしています! (2019年8月3日 16時) (レス) id: fac0ef0b2e (このIDを非表示/違反報告)
なつみ(プロフ) - 主人公ちゃんと紫耀くんのやりとりにきゅんきゅんさせてもらってます(^^)更新待ってます! (2019年7月14日 1時) (レス) id: 58cd05361e (このIDを非表示/違反報告)
mgc0721(プロフ) - 楽しく拝読させていただいております。作者さんの心情の描写が大好きです。これからも応援しています。 (2019年1月17日 1時) (レス) id: 425a81985a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りりこ | 作成日時:2018年12月10日 6時