323、ターゲット ページ27
「氷浦！！」
Aたちの呼び声が哀しく響き渡った。
氷浦も担架で運び出されてしまった。
「あいつら…！」タツヤが憤る。
「わざと地雷原に押し込んだでゴス！」
こんなやり方までして来るなんて。とAは手を強く握りしめた。
「みんな！気をつけろ！」
「囲まれないように、細かくパスをつなぐんだ！」
円堂や野坂がチーム内に冷静さを促す。
(本物の地雷なんてあり得ない。何かを見落としてるに違いない。あの時のあの動き、あそこでフィールドに何かしたんだろう。でも一体何を？)
と、野坂たちが必死に正解にたどり着こうとしている。
そんな時。
「次のターゲットはお前だ」
バハートがイナズマジャパンのある選手を見つめながら言う。
その目をつけたターゲットとは、Aだった。
Aがドリブルでボールを運んでいると、左右二人に囲まれた。
「ひっ！？」
Aは並走してくる相手選手から逃げようとしたが、すぐに両側から挟まれてしまった。
まずいまずいまずい。非常にまずい。
必死になって逃げようとするが、自由を奪われたまま動けない。
地雷待った無しの状況に陥り、Aはますますパニックになる。
「まずい！今度はAが！！」
「A！」
「逃げろ西村さん！！」
周りからは次々に仲間たちの声が聞こえる。
「そ…そうしたいけどっ…」
この人達挟む力が強すぎるんだよ〜！！
抵抗も虚しくあっという間に敵陣の真ん前まで連れて来られ、ポイッと雑に放り投げられた。
…あ。と気づいた時にはもう遅く、Aは既に地雷原の範囲内にいた。
逃げる間も無く、爆発音と共に吹き飛ばされてしまった。
その爆発でAが宙に浮かび上がった瞬間、スタジアム全体が静寂に包まれた。
実況や観客まで、開いた口が塞がっていない。
フロイは息をすることも忘れて席を立ち上がった。
イナズマジャパンのメンバーはあまりの出来事に言葉を失った。
「A！！」
タツヤの声が聞こえたのを最後に、Aは地面に叩きつけられ、意識が途切れた。
途端にメンバーは我に返って、Aの元へ駆け寄ってくる。
そんな惨劇を目の当たりにし、スタジアム全体がざわついた。
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紅葉(プロフ) - 夜空さん» コメントありがとうございます！楽しみにしていただいてとても嬉しいです！これからも更新頑張ります！ (2019年9月29日 11時) (
レス) id: bcd97f376b (このIDを非表示/違反報告)
夜空 - とても面白くて新しい更新を楽しみにしてます！タツヤの恋も応援したい！ヒロトの恋も応援したい！どうなるの〜汗 (2019年9月29日 2時) (レス) id: d246f2b775 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - ドルチェさん» コメントありがとうございます！とても嬉しいです！これからも更新頑張ります！！ (2019年9月23日 12時) (レス) id: bcd97f376b (このIDを非表示/違反報告)
ドルチェ - 紅葉さん,いつも楽しみにしてます！これからも拝読させて頂きます！頑張ってください！ (2019年9月23日 12時) (レス) id: 697128a6e4 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - ルナさん» コメントありがとうございます！アツヤの登場でさまざまな人間関係が大きく変わっていく、ということをテーマに書いていく予定ですので、楽しんでいただけると幸いです。これからも頑張ります！ (2019年9月14日 8時) (レス) id: bcd97f376b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅葉 | 作成日時：2019年9月8日 22時
