322、地雷原 ページ26
これで1ー1と、イナズマジャパンが追いついた。
だが、
「ウォーミングアップはここまでだ」
と、バハートが意味深な言葉を呟いたのにはまだ誰も気づいていない。
バハートが選手全員にイレブンバンドで指示を送ったのをきっかけに、「ヘブンズタイム」が一切通じなくなった。
「何?」突然のことにアフロディも焦りを見せる。
後から聞くところによると、ヘブンズタイムは一種の暗示。
マジックの視線誘導の要領で相手の意識に暗示をかけ、時間が止まったように錯覚させているに過ぎないのだという。
コブラ達があんなに簡単に攻略できているのも、彼らが上官に絶対服従しなければならない兵士だからだという。
__何も考えるな。何も見るな。何も聞くな。お前たちはただ命令を果たせば良い。たとえ命が尽きようとも。
そう命令されたら、彼らは何が何でもその通りに動かなければならない。
メンタルが強い持ち主だからこそできること。
アフロディの暗示にかかる前にその命令の暗示にかかっていたらしい。
「好きにさせるかよ!」
不動が上がると、コブラ達がフィールド上を縦横無尽に駆け回った。
「なんだ?」
その動きを初めて目にした不動たちは訝しんだ。
中にはあの動きに見覚えのある者もいる。一之瀬達もネイビー・インベーダーがあの動きをした後吹き飛ばされた。
コブラたちは通ってくれと言わんばかりにゴール前に道を開ける。
「ふん、なんだか知らねえが、なめた真似しやがって!」
だが、何も知らない不動が突っ込んでいく。
「いけない!」アフロディが危険を察知する。
「待て!不動!」
円堂たちの呼びかけも耳に入らず、不動は敵陣に足を踏み入れる。
その途端、不動は爆発音と共に吹き飛ばされてしまった。
「不動さん…!!」
「必殺タクティクス、「地雷原」」
コブラたちが不気味に呟いたのが聞こえた。
地雷原…?そうか、あの爆破は地雷だったのか。でもどうやって地雷なんか…。
不動は担架でフィールドの外へ出され、剛陣が代わりに入れられた。
だが敵陣に地雷があると思うと、攻めるに攻められない。
その隙をついたコブラが再び「カロネード砲」を打つ。
それを円堂が止めるも、地雷を恐れボールを仲間に託すのを躊躇してしまう。
「とにかく地雷の正体が分かるまで守り抜くしかない」
野坂がそう言ったのも束の間、氷浦が相手二人に体を挟まれ、敵陣へ押しやられた。
やがて氷浦まで爆破に巻き込まれてしまった。
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紅葉(プロフ) - 夜空さん» コメントありがとうございます!楽しみにしていただいてとても嬉しいです!これからも更新頑張ります! (2019年9月29日 11時) (レス) id: bcd97f376b (このIDを非表示/違反報告)
夜空 - とても面白くて新しい更新を楽しみにしてます!タツヤの恋も応援したい!ヒロトの恋も応援したい!どうなるの〜汗 (2019年9月29日 2時) (レス) id: d246f2b775 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - ドルチェさん» コメントありがとうございます!とても嬉しいです!これからも更新頑張ります!! (2019年9月23日 12時) (レス) id: bcd97f376b (このIDを非表示/違反報告)
ドルチェ - 紅葉さん,いつも楽しみにしてます!これからも拝読させて頂きます!頑張ってください! (2019年9月23日 12時) (レス) id: 697128a6e4 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - ルナさん» コメントありがとうございます!アツヤの登場でさまざまな人間関係が大きく変わっていく、ということをテーマに書いていく予定ですので、楽しんでいただけると幸いです。これからも頑張ります! (2019年9月14日 8時) (レス) id: bcd97f376b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅葉 | 作成日時:2019年9月8日 22時