天使(仮)の人生は平穏無事とはいかない。6【オリオンの刻印】 (ページ26)

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273、カタルーニャの巨神ページ26

クラリオ「あの試合からどれだけ成長したか見せてもらおうか！」

1年前の親善試合よりも、お手合わせしてもらった時よりもパワーアップした「ダイヤモンドレイ」を撃つクラリオ。

この時を待っていたというように円堂が腕を構える。

『こ、これはー！円堂守の原点とも言える必殺技、ゴッドハンドだー！』
『だから実況は私ですからー！』

円堂「スーパーゴッドハンド！」

ゴッドハンドの守備範囲を押さえてパワーを増したその技。何とか持ち堪えている円堂にクラリオはほう、と呟いた。

いつの間にあんな技を、誰もがそう思った時。

クラリオ「円堂守、あなたはまだ私のレベルに達していない」

クラリオの言う通り、円堂の出したオーラはボールの威力に砕かれてしまい、ゴールに突き刺さった。

『ゴール！先制したのはスペイン代表！カタルーニャの巨神、クラリオ・オーヴァンが決めたー！』

円堂「くっ…まだ硬さが足りなかったか」

じっと手を見つめる円堂を見て、Aから焦りが湧いてきた。

…どうしよう…
私…全く動けなかった…。

だがそれで落ち込んだりしないのが、我らが円堂キャプテンだった。

円堂「やっぱすげえな、世界のトップレベルは！だが、クラリオのシュートははっきり見えた！次は必ず止めてみせる！」

明日人達も、円堂の熱意に引っ張られるように闘志を燃やす。

灰崎「まだ一点決められただけだ。すぐに取り返してやるぜ」

野坂「そうだね。世界トップレベルと言っても、同じ人間。彼らにだって必ず弱点はあるはずさ」

…そうだよね。
まだまだこれから…。

そう思いながらも、既にAの心拍数は急激に上がっていた。