30話 ページ32
｢ふーん、そう？｣
何やら嬉しそうにニヤニヤし出す岩本
『………照さん…？』
｢なに？｣
『腹筋は…？』
｢んー飽きたAが可愛いから｣
岩本は腹筋をやめてジーッと顔が近い状態でAを見つめる
『近いんですけど…？』
一向に離れない岩本から自ら離れようと引くと
｢だーめ｣
『うわっ』
腕を引っ張られて気がついたら岩本の胸の中にいた
『えっと…ひーくん？』
｢…俺だってさ、いつも一緒にいたいんだよ｣
なんで、翔太ばっかり傍にいるんだ
｢みんな気持ちは同じで｣
翔太だけがAを好きなわけじゃない
｢大事な妹で｣
でもほんとは妹以上に思ってる
｢守りたい｣
なのになんで、翔太を応援しているのだろう
『守りたいのは私も一緒だよ？』
｢…お前のとはちょっと違うんだよ｣
『えーなにそれ』
｢もうちょい大きくなったら分かる｣
『今知りたい！』
｢だめです｣
『けちっ』
｢お前さ、こんな事されてドキドキとかしねぇの？｣
確かにずっと抱きしめているのに
一向に照れも何もしないAを不思議に思う
『ひーくんお兄ちゃんだからさ、安心するんだよね』
自ら胸に顔を埋めるA
さっきより密着して逆に岩本がドキドキ胸が高鳴った
｢お兄ちゃんね…｣
俺はお兄ちゃん以上に思って欲しいんだけど
｢…翔太は？｣
『え？』
｢翔太のことはなんて思うの？｣
『翔太かぁ……意地悪なお兄ちゃんかな』
｢ぶっ｣
『え、なんで笑うの』
｢いや、ごめんつい｣
"まだ"俺にもチャンスあるって事でいいのかな
『変なのー』
｢お前の周りには変な奴しかいねーよ｣
『確かに！』
ひーくん流石！とポンッと手を叩く
｢よし、そろそろ訓練も終わるし、どっか飯行く？｣
『行くー！』
そう言うと岩本から離れてぴょんぴょん跳ねる
『ひーくんのオススメは？』
｢タピオカ｣
『それご飯じゃない』
｢冗談だってw準備してくるから待ってろ｣
岩本もサッと立ち上がり、着替えに行ってしまった
『(常日頃からみんなと会ってるから違和感ないけど翼隠すとほんとに人間なんだよな)』
人の姿で過ごすことが多いメンツに囲まれているので、人間もこんな暮らしなのかと考えていたら
｢Aやー！！｣
『康二！？』
走りながら飛びついてきた向井に驚きながらも体制を崩さずなんとか支えれたA
｢こんな所で何しとったん！？｣
『今日はひーくんと過ごす…って康二？』
｢Aめっちゃいい匂いするー！｣
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くらと(プロフ) - さくらさん» ありがとうございます！猫めめ可愛いですよね！ (2022年6月8日 23時) (
レス) id: 1c83c89606 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - お話面白くて好きです！めめの猫ちゃん可愛くて好きです😊 (2022年6月8日 0時) (レス) @page33 id: 79c06ba365 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くらと | 作成日時：2022年5月29日 19時
