1話 ページ3
｢ここは異常なし、だな｣
いつも通り森の中を見回りする翔太
身軽に動き辺りを見渡す
ざっと見終わり、戻ろうとした時
｢ん？なんだあれ｣
ぞろぞろと人の影が見え、素早くその人影にバレないように近づいて行った
『この子は呪われている…』
『可哀想だが仕方ない…』
『来世に期待しよう…』
『妖怪の皆様よろしくお願いします…』
人間であろう者達は抱えていた何かを置き
その場を立ち去って行った
｢は？｣
何を置いたのか気になった翔太には
サッと近づき、その何かを見ると驚き変な声が出た
｢嘘だろ…｣
『あぅー』
翔太が見たのは産まれたばかりであろう赤ん坊だった
初めて見るものに戸惑いを隠せずにいると
｢しょっぴー！あんまりそっちに行くとふっかさん怒るで？｣
｢康二…｣
違う場所で見回りしていた向井がやってきて
翔太がいる場所は人間達と妖怪達がいる村の丁度間で近づくなと深澤に固く禁止されてるのだが
｢どしたんっすか？｣
｢今すぐ照呼んできてくれ、可能ならふっかも｣
｢え？…了解っす！｣
翔太の深刻そうな顔を見て何かあったんだろうと察した向井は天狗に変わり2人を呼びに行った
『あぅあぅ』
｢人間の…子供…なんで…｣
翔太にはさっき人間達が言っていた『呪いの子』が引っかかっていた
｢呪いの子ってなんだよ…｣
翔太が考え込んでいると
｢しょっぴー呼んできたで！｣
｢翔太どうした？｣
｢照来たか｣
バサバサと飛んできた照
地面に降りて人の姿に戻る
｢ふっかも後から来るらしい、なんかあったの？｣
｢うん…とりあえずこれ見てくれ康二も｣
｢？なんすか｣
翔太の足元に置いてあった
ダンボールを覗いた2人
｢…赤ん坊か｣
｢え！？なんで赤ちゃんおるん！？｣
驚く温度差はあるが2人とも驚いているようだ
｢…さっき人間達が来て、なんか置いていったかと思えばこの赤ん坊だった｣
｢なるほどな…｣
｢でもなんでなん？なんで俺らのとこに…｣
｢『呪いの子』とか言ってた人間達｣
｢『呪いの子』？なにそれ｣
｢知らねぇよ、でもこの子が捨てられたことには変わりない｣
そうだな…と岩本が呟くと、後ろから大きな声が聞こえてきて
｢翔太ー！そこ入るなって言っただろー！｣
｢うわ！鬼や！｣
怒りながら猛ダッシュで走ってきたのはこの村の一番偉い人、深澤だった
｢あ？元から鬼だわ！｣
｢落ち着けふっか、顔でかいで｣
｢顔がデカイのは元からだ！…で、なんかあったんか翔太｣
→
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くらと(プロフ) - さくらさん» ありがとうございます！猫めめ可愛いですよね！ (2022年6月8日 23時) (
レス) id: 1c83c89606 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - お話面白くて好きです！めめの猫ちゃん可愛くて好きです😊 (2022年6月8日 0時) (レス) @page33 id: 79c06ba365 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くらと | 作成日時：2022年5月29日 19時
