14話 ページ16
そしてまた月日は流れて
Aは16歳になり
あの森の事もAは忘れていた
『うーん…暇だな』
涼太の所へ行っても手伝うことがなくなり
縁側で1人ぽつんとお茶を飲んでいた
｢よぉチビ何してんだ｣
『もうーチビじゃないもん！』
そこに犬姿の翔太が現れAを茶化す
｢俺から見たらチビだよ｣
そう言うと人の姿になり、上から見下す
『むむむ…私虐めたらふっかが怒るんだからね！』
｢あーはいはいすいません｣
『悪いと思ってない！』
｢思ってる思ってる｣
めっちゃ適当じゃん！とぷんぷん怒るAに対して面白そうに笑う翔太
｢あ、いたいた！Aちゃーん｣
『ん？あ、涼太ー！』
名前を呼ばれ振り向くとそこには大好きな涼太がいた
｢おやつあるから一緒に食べる？｣
『食べる食べるー！』
小さい頃から一緒にいる時間が長いのは涼太で
暮らすうちに大好きになったそう
｢翔太は？見回り終わった？｣
｢……終わったけどまた出かける｣
｢そっかぁ一応残しとくから好きな時に食べてね｣
『翔太の分食べる！』
｢ダメだよ、ちゃんとAちゃんの分はあるから｣
『…はーい』
じゃあ行こっか、と手を繋ぐ
『優しいから涼太すき！翔太とは大違い！』
｢なーにまた意地悪したの？｣
仲良いね〜とどことなく嬉しそう
｢してねぇよ、また後でくる｣
罰が悪くなったのかその場から逃げるように去っていった
『聞いてよ涼太！翔太が私の事チビだって言うんだよ！』
｢うーん…まぁ翔太から見ればAちゃんは小さいからね昔からそう呼んでたし｣
『昔と今違うもん…』
｢可愛いんだよAちゃんのこと｣
そのうち慣れるからと言い、その後2人は仲良くおやつを食べた
｢あれから何も変わってねぇな…｣
一方翔太は、あの時見た花畑を探しているが
あの日見た以来、1度も現れない
｢チビが言ってた祠もない…一体あいつは何を見たんだ…｣
あの時から毎日見回りで来ているが
変わった様子もなく、10年経っていた
｢もし…もしまたあいつが消えたら俺は…いや、考えるだけ無駄か…チビだし｣
傍にいてやればいい、そう考えてまた歩き出した
ーーーーーーーーーーーーー
とある部屋の前
『ふっか！』
｢……………｣
｢ふっかふっか！｣
｢お仕事中です｣
『ふっかふっかふっかふっか！』
｢はいはいはいなに！？｣
襖の前でAが深澤を大声で呼ぶ
最初は無視していたが大声を出したものだから慌てて出てきた
『暇！』
｢え？｣
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くらと(プロフ) - さくらさん» ありがとうございます！猫めめ可愛いですよね！ (2022年6月8日 23時) (
レス) id: 1c83c89606 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - お話面白くて好きです！めめの猫ちゃん可愛くて好きです😊 (2022年6月8日 0時) (レス) @page33 id: 79c06ba365 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くらと | 作成日時：2022年5月29日 19時
