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第40話 ページ42

如月side





「次!竜崎さんと如月副部長の試合だって!」




カリッ_____。


人目を憚らずに思わず親指の爪を噛んでしまう。
目の前で騒ぐ後輩達はあの子の試合を語っていた。

第一試合はほぼストレート勝ち。第二試合は快勝。

結果だけ耳にした私。
我妻の試合かと聞けばあの子の試合だと彼女達は興奮気味に言った。




「スコアを見せて!!」




興奮気味に語るから嘘では無い。

思わず私は、近くにいたスコア管理をしている部員から紙を奪い、あの子の試合のスコアを探した。

一際、大差のついたスコアが目に止まる。
スコアの隣にはあの子の名前が書かれていて、私はその記録に思わず生唾を飲んだ。

目に入ってきた数字は私の知るあの子からは想像もつかないもので、その数字を私は信じられなかった。



あの壁打ちもまともに出来なかった運動音痴が、勝ち上がってくるなんて!




「嘘よ……っ。
きっと試合した部員の調子が悪かったのよ」




カリッ______。

スコア表を見ながら、すでにガタガタの爪を噛んだ。
















桜乃side



「明日、頑張れよ」




この一ヶ月は思っていたよりも短くて、思い返せばとても濃い一ヶ月だったと思う。

東さんの事を多く知る機会でもあって、怒鳴られたり抱きしめられたり、なんだかんだ色々あったけど本当にあっという間で……、今日でそんな期間が終わってしまうのだと思えば思うほどに、寂しさが募っておかしくなりそうだった。

今彼の顔を見たらきっと私は甘えてしまう。
表情を隠せる自信の無い私は、自分の手元を見つめ彼の言葉に頷き小さく返事をした。


「はい。頑張ります」

「あと、さ」



珍しく歯切れが悪そうな言葉を出す彼の方を向けば、暗がりでもわかるくらい頬が赤い。

はにかみながら、視線を動かす様はいつもの自信を持った東さんではないように見えて少しドキりとした。





「終わったら、どこか出掛けねぇか?」

「ふぇ?」




少しだけ冷たい夜風が、私の火照る頬を冷やした。




「場所、どこでもいいから。
好きな所連れてってやる、じゃあな!」




早口で残して行った言葉を私が理解した時には、東さんの後ろ姿はなかった。

更に火照った頬は夜風でも冷やされる事はなく、くらくらしてくる。




「これって、デートってことかな!?
と、朋ちゃんに相談しなきゃ!」




慌てて電話を取り出して、ふと思う。


さっきまでの寂しい気持ち飛んでっちゃったって。

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設定タグ:テニプリ , 青学 , 竜崎桜乃   
作品ジャンル:アニメ
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バンビ(プロフ) - 猫好きさん» ありがとうございます。更新がゆっくりになってしまっていますが、続編をポチポチと作成していますのでそちらも続けて読んでいただけるように頑張らせて頂きます。 (2020年9月4日 0時) (レス) id: ff777945fb (このIDを非表示/違反報告)
猫好き(プロフ) - とても面白いです!続きが楽しみなので、これからも更新頑張ってください! (2020年9月3日 18時) (レス) id: 9581fd09d5 (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - わんにゃんさん» ありがとうございます。中々更新できず申し訳ありません!!できるだけ早く更新できるよう頑張らせて頂きます。 (2020年7月2日 21時) (レス) id: ff777945fb (このIDを非表示/違反報告)
わんにゃん - とても面白くてこの作品大好きで応援しています!頑張ってください、楽しみにまってます!! (2020年6月30日 18時) (レス) id: 6ebda506cf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:バンビ | 作成日時:2020年1月2日 17時

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