検索窓
今日:4 hit、昨日:2 hit、合計:42,009 hit

第1話 ページ3

桜乃side





何もかもが嫌になって、はじめて学校を途中で抜けてきてしまった。

ぐちゃぐちゃになる視界で走って、何回かつんのめって転がりそうになって。
少しでも遠くに行きたくて、重い足を動かしていた。

私の気持ちと裏腹に晴れ渡る空が眩しくて、嗚咽がこぼれた。上がる息と嗚咽で苦しくて、でもそれ以上に胸が痛くて、脇腹も痛いし肩もどこもかしこも痛くなってくる。

すれ違う人の視線も痛い。



涙を袖で拭きながら、走るのをやめ、重い足をゆっくりと動かして歩き始めた。



「これからどうしよう……」



今家に帰ったとしても怪しまれちゃうし、かといってひとりでふらふらしてたら制服だし警察を呼ばれちゃうかもしれない。

考えることすべてがマイナスになってどんどん涙が溢れてくる。

下ばかり向いて歩いてた私が悪い、何かにぶつかってしまい衝撃で私は尻もちをついてしまった。



「いたた……」

「いってぇな、なにぶつかってんだよ」



涙が引っ込むほどの衝撃。
怖い不良の人たちとぶつかってしまったようで、嫌なことって続くんだなって変に冷静になった。



「ごごごごごめんなさい!」

「ごめんで済むと思ってんの?折れたわ〜」



ぶつかってしまった人はオーバーなリアクションで腕を押さえ、囲んでいる人達はゲラゲラ笑ってる。



「慰謝料、払え」



ぶつかってしまったリーダー格の人にセーラー服の胸ぐらを掴まれ無理やり立たせられる。引っ込んだはずの涙が溢れてまた視界がぐちゃぐちゃになって、このまま殴られちゃうんじゃないかって恐怖でガタガタと震えが止まらない。

周りの人は私たちを横目で見てそそくさを早足に通り過ぎてしまって、助けなんてないんだって思い知らされる。


学校でも助けがない、きっとここでも助けなんかない。どうしようもないんだって思っていたその時だった。




「女の子、泣いちゃってるじゃん」


煙いけど甘いバニラの香りと半笑いの声が聞こえた瞬間、私はまた尻もちをつくことになった。

第2話→←prologue



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.3/10 (37 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
48人がお気に入り
設定タグ:テニプリ , 青学 , 竜崎桜乃   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

バンビ(プロフ) - 猫好きさん» ありがとうございます。更新がゆっくりになってしまっていますが、続編をポチポチと作成していますのでそちらも続けて読んでいただけるように頑張らせて頂きます。 (2020年9月4日 0時) (レス) id: ff777945fb (このIDを非表示/違反報告)
猫好き(プロフ) - とても面白いです!続きが楽しみなので、これからも更新頑張ってください! (2020年9月3日 18時) (レス) id: 9581fd09d5 (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - わんにゃんさん» ありがとうございます。中々更新できず申し訳ありません!!できるだけ早く更新できるよう頑張らせて頂きます。 (2020年7月2日 21時) (レス) id: ff777945fb (このIDを非表示/違反報告)
わんにゃん - とても面白くてこの作品大好きで応援しています!頑張ってください、楽しみにまってます!! (2020年6月30日 18時) (レス) id: 6ebda506cf (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:バンビ | 作成日時:2020年1月2日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。