大倉くんのヒロインになりたい。

68.スタバへ ページ19

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大『いらっしゃいませ』






スタバの店員、大倉くん。
今朝の電話ぶり。









大『ご注文は？』

「ホワイトモカのホット ホイップ多めで」

大『かしこまりました』









ついでにケーキも食べようかなと悩んでると









大『お悩みでしたら、オススメございますよ』

「じゃあそれで。」







大倉くんは、私の注文が終わると裏に消えていった。休憩かな…？ドリンクができるのを待っていたら、LINEが来た。


大倉くんから。









「(LINE…高校ぶり)」









嬉しくて、思わずスクショ。
で、内容を読むと






「えっ」








大倉くんおれもう終わりやねんけど、この後予定ある?







無いよと返事を送ると、すぐ既読が付いて一緒に帰ることになった。…ケーキ頼まなかったら良かったな…！と思いつつ、急いで食べる気にもなれず。






「(おいしー…)」







優雅にティータイム(笑)









そうしてると、





大『美味しそうに食べてるやん』





とキャップを被った大倉くんが私の椅子に腰を当てた。






「お疲れ様」

大『ありがとう』

「…もう食べ終わるから」

大『うん、』

「(もぐもぐ)」








頬杖ついて、大倉くんは私を見る。
……見られてるとやっぱ恥ずかしいな。
食べ過ぎって思われちゃうかな。








大『昨日さ…。』

「ん、？」

大『亮ちゃんと帰った後、、』
大『…大丈夫やった』






横向きに座り直し
私のレシートを折りながら、大倉くんが聞く。


何もなかったわけないけど
昨日の亮ちゃんがいたから
私は今、ここにいるから。









「そのレシート、クチャクチャにしないでね」
「大倉くんの名前が入ってるから大事なの」


大『えっ？』


「ご馳走様でした。大倉くんの言う通りめっちゃホワイトモカに合ってたよこのケーキ！ありがと」


大『あ、うん、
えっ？ちょっと今のどうゆう意味、』





席を立ってカップの分別をしに行く私に
慌てて着いてくる大倉くん。






「どうゆう意味って、そのまんまの意味だよ(笑)」
「ほらぁ、返してレシート」



大『は、はい』





返してもらったレシート。
大倉くんの指の温度でほのかにあったかい。




「わたしね、決めたの」


大『なにを…？』


「もう隠したり、言い訳しない
自分の気持ち大事にする。」




スタバのドアが開いて、後ろ向きで歩きながら
大倉くんに言った。



その時の大倉くんの顔は、赤かった。

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