151. 言えないこと ページ1
やばいやばいやばいやばい!寝過ごした!
私は夜のドラコとの約束を寝過ごしてしまった。もう消灯時間は過ぎ、皆が寝静まる頃、グリフィンドールの寮を駆け足で出た
『……ごめんね、ドラコ、』
全力疾走で夜のホグワーツを駆け抜け、やっとの思いでスリザリンの寮の前へ着いた
『はぁ、はぁ、……誰もいないよね、』
真っ暗な中私は疲れてその場に座り込んだ、誰もいない廊下は冷えきっていて、前の世界での自分を思い出す、孤独の中必死に生きていた自分を
すると、後ろからローブをかけられて、疲れて重くなっていた体が宙へ浮いた
『へっ、?』
ドラ「遅い」
『ドラコ、ごめん、遅れて、』
ドラ「行くぞ」
『どこに?てか、降ろして』
ドラ「僕の部屋にだ」
『ドラコの部屋って、他にも誰かいるでしょ、?』
ドラ「今日は別の場所で寝させた」
私はドラコに抱えられてスリザリンの寮へ入っていった、スリザリンの寮へ入るのはこれで2回目だ
ドラコの部屋に着くなり、彼のベッドに身を放り投げられた
『ちょっと、危ないよバカ!』
ドラ「僕との約束を無視したのは誰だ」
『それはごめん、寝過ごしちゃって、』
ドラ「また寝たのか?」
『うん、本当にごめん、』
ドラ「…A、僕に何か隠してないか?」
『え、?』
私の目を見るドラコの顔はとても悲しそうだった。
私が隠していること、シリウスの事だけじゃなく、まだ誰にも言っていない事が1つある、
『……体の異変、理由は分かってるの、』
ドラ「……それは、僕にも言えないのか」
『……うん、言えない』
ドラ「前の母親の事も、Aの体の事も、何も教えてくれないんだな」
『……ごめん、』
ドラ「僕はAの彼氏なのに、何も知らない、」
『ごめん、ごめんね、ドラコ、』
私はただ謝る事しか出来なかった。ドラコに迷惑をかけられないし、まだ子供の彼に相談して思い詰めてしまわないか不安だから
ドラ「……A、僕はそんなに頼りないか、?」
『そんなことない、!』
ドラ「僕はいつだってお前の味方だ、いつだって助ける、だから1人で抱え込まないでくれ、」
『ドラコ、』
ドラ「……僕はAが心配なんだ」
『……私、あと数年しか生きれないかもしれない』
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作者名:キクラゲ | 作成日時:2022年1月15日 5時