114. 素直になれる？ ページ14
机にピザを広げたが、私達は黙ったままだ
ﾄﾞﾗ「食べないのか」
『………お先にどうぞ』
ﾄﾞﾗ「Aが先に食べろ、腹減ってるんだろ」
『………はい』
気まずい空気のまま、私はピザに手を伸ばし、1口パクリと食べた
『ん！美味しい！！！』
ﾄﾞﾗ「犬みたいだな、感情の分かりやすさが」
『ドラコも食べなよ！美味しいよ！！』
ﾄﾞﾗ「分かったから落ち着け笑」
『食欲が増進される〜♡』
ﾄﾞﾗ「やっぱり笑ってる方がいいな、Aは」
『急に何？』
ﾄﾞﾗ「さっき、悲しい顔してた」
『あー、そうだったんだ、』
ﾄﾞﾗ「なんであんな事言ったんだ」
『……ドラコにも、それは言えない』
ﾄﾞﾗ「僕はそんなに頼りないか？」
『それは違うよ、でも、私1人だけでいいの、こんな思いするのは』
ﾄﾞﾗ「……なんでお前はいつも1人で抱えるんだ」
『え？』
ﾄﾞﾗ「僕を助けた時も、背中の傷も、僕は何も気付けなかった、自分で気づかないうちにAがどこかへ行ってしまいそうで嫌なんだ…」
『ごめんね、』
ﾄﾞﾗ「お前はただのホグワーツの生徒なんだぞ、何でお前だけこんなに抱え込まなきゃいけないんだ」
『ドラコ…』
ﾄﾞﾗ「A、僕はお前を支えられる人間になる。そしたら、お前が今抱えてる事も1人で悩む必要が無くなるだろ」
『なにそれ、笑』
ﾄﾞﾗ「僕は本気だぞ！Aが僕の事を好きになるように、頼れる男になるんだ」
『子供みたいだよドラコ笑』
ﾄﾞﾗ「でもお前が笑ったから本望だ」
ドラコといると毎日が楽しい、自分の抱えてるもの全部無くなったみたいに肩が軽くなる
悪役なんて彼には似合わない、ドラコは不器用だけど私のヒーローだ
『ドラコはいつも私を元気にしてくれるよね』
ﾄﾞﾗ「Aが元気だと僕も楽しくなるからな」
『そうなのね笑』
自分のドラコへの気持ち、少しだけ素直になってみようかな、私はそう思った
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作者名：ｷｸﾗｹﾞ | 作成日時：2021年12月28日 12時
