検索窓
今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:83,438 hit

5. ひまわりの瞳 ページ5

私の11歳の姿は


胸の高さまで伸びた黒髪に、華奢な身体、血管が見えるほどの白い肌、そして目はひまわり色だった



この容姿を羨む人間もいたが、私はこの容姿がとてつもなく大嫌いだった



長く伸びた黒髪は、毎日のように同級生達に引っ張られていた。しかし、両親は"髪は女の命"だとか言って、切らせてはくれなかった

身体が華奢なのは、母親譲りの太りにくい体質で肌が白いのは父親譲りだった


ここまで聞いても、同じ悩みを抱えている子は他にもいるだろうと思うかもしれない





問題は、このひまわり色に輝く瞳だ





両親は純日本人。ハーフでもクオーターでもない。
親戚も家族も誰とも瞳の色が一緒ではないのだ



私の容姿は整っている方で、よく女子からいじめられ、根暗ヲタクな私はオドオドしていて男子からもいじられ続けていた



それが渡辺Aの11歳である






こんな事があったから、私は高校を卒業してすぐに髪をショートまで切り、真っ黒のカラコンを付け、体型が見えにくい服を着ていた



見た目を変えても、ヲタクなのは何も変わらずに今もドラコ・マルフォイを推している








ん?




マルフォイ?






ここはホグワーツ





マルフォイが、いる、?






その結果に辿り着いた時にはもう私の体は動いていたのである


誰もいない医務室を勢いよく飛び出し


右も左も分からないホグワーツを、テレビで見た情報だけを頼りに走った




ちなみに、Aは子供の頃からすこぶる運動神経が良かった





『マルフォイに、会える、!』



そんな希望だけを胸に一心不乱に走った

その姿はまるで推しのライブに遅れそうになったヲタクのように無我夢中だっただろう

6. 希望の扉→←4. はじまり



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (36 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
138人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

レンキ - 面白いです! (2022年1月20日 6時) (レス) @page5 id: cd8884a0d3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:キクラゲ | 作成日時:2021年12月20日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。