限界ヲタクが転生しました。 (ページ2)

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2. 推し鑑賞ページ2

『やっと帰れる…』

泣きそうになって目が赤くなっている
これは毎日のルーティーンだから気にしない

『ただいま…』

周りを見渡せば部屋のあちこちに投げ捨てられた服や、洗い掛けの食器たち

服をクローゼットに片付けなきゃ、食器も洗わなきゃ、やる事たくさんある…

そんな事を思っていると、ふとテレビの電源が付き、あの馴染みの音楽が聞こえてきた

一気に耳が潤い
私の目線の先には大好きな彼がいた

『うぅ…マルフォイ様…』

半泣き状態でテレビの前に座った
画面との距離は約拳２個分

画面いっぱいに彼の顔が映し出されれば、これでもかという程の涙がこぼれ落ちてくる

『…尊い…天使…』

私の人生での癒しは彼しかいないのだ

"穢れた血め"と侮辱されたハーマイオニーが羨ましくなるほど私の頭はおかしくなっている

泣きながら映画を見ていたので、あっという間に時間は0時を過ぎていた

『なんか、今日部屋暑いな』

飲みかけのペットボトルに手をかけようとした
その瞬間

【キャァァァァァ！】
マンションの下の階から悲鳴が聞こえた

何事だと思って玄関の扉を開けたが、もう遅かった

目の前には黒い煙と真っ赤な炎が待ち構えていた