武装探偵社の高校生くん【文スト】

第一話 ページ3

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『ながらへば またこのごろや しのばれむ 憂しと見し世ぞ 今は恋しき』


「正解です。三句切れであり文法詳細としては_____」




高校三年生。


お金を貯めて、この公立高校に入学して２年が過ぎ、もう三年生だ


苦労の末に手に入れた青春の学び舎_____とはいかず



『…………』

「ツッキーはまたバイトー？」

『そうだよ。じゃあね』

「バイト頑張れー。ツッキー」

『ツッキーって呼ぶな』



授業が終わって放課後、クラスの連中はカラオケ、ゲーセンなどで

青春に勤しむらしいがそんな暇は僕には無い

放課後はひたすらバイトバイトバイト。




『…あ、課題あったんだっけ』



ブレザージャケットのポケットからメモ手帳を取り出しす

今日のページには週末という事もあってか、

進学校ならではの課題の多さを感じる文字の羅列



『(大学進学するから、またお金が必要だな…)』



またバイトを掛け持ちしなければいけない。

大変だが、頑張るしか…



「お、鈴ちゃん。早く準備してきてくれるかい？今日は別のバイトの子が休んじまって」

『わかりました。制服のシャツのままでいいですか』

「いいよー、お願いねー」

『はい』



考え事をしてる最中にバイト先の喫茶店に着いていた

店員のおばちゃんが相変わらず元気に働いてる





『いらっしゃいませ』




僕の１日はこんな感じ。

毎日忙しく、青く輝いた青春は出来そうにもないがこれでも満足してるから

店員の証であるエプロンを着て客の食べ終わった皿を片付ける



『今日も平和だ』

「なぁーに、おじいさんくさいこと言ってんだい。さ、これ運んどくれ」

『聞いてたんですか…』




平凡は幸せだ。








僕は知らなかった。



____僕が”また“非日常に巻き込まれるのはあと少しだということを。








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