21.陽キャ、温かさを噛み締める ページ22
．
｢……ここどこ｣
見慣れない天井に思わず呟いた。
昨日宴があって、サッチの膝借りて寝て、それから……。
私の部屋が決まっていないとマルコが言っていたから、誰かの部屋に寝かせてもらっているのだろう。
ベッド占領しちゃって悪いことしたな。
そこで思考を打ち切って、起き上がる。なんとなく辺りを見回して、気づいた。
壁だと思っていたのは、白ひげの脇腹だった。
｢えぇ……｣
入って1日経ってない女をそんなに信用して大丈夫なのかな。
これ、やろうと思えば殺せる……普通に無理か。
あんまりこういう機会ないだろうし、ちょっと観察してみよ。
｢ヤバ、傷痕ばっかじゃん｣
身体中のあらゆる所に大小様々な傷がついている。
それでも今は見えない背中に傷ないんだから、ホント凄いよね。
今何歳なんだろ……。年寄りの肉体じゃないでしょ、コレ。
ひとしきり身体を見て、それから白ひげを起こさないように上へと向かう。
顔近くに座って、ボーッと白ひげの寝顔を見つめた。
白ひげの娘になったとか、未だに信じらんないわ。なんでこの船に乗せてくれたんだろ。
自分で言うのもなんだけど、死体山積みの船に乗ってた女なんか超怪しいでしょ。
顔か身体目当てじゃないのはよく知ってるし、能力者だからって訳でもなさそうだし。
何がこの人の……オヤジの琴線に触れたのか分かんないけど。
良かったなと、思う。
打算も見返りも求めない純粋な善意とか、優しさとか。
そういうのを1度味わったら抜け出せなくなる。
ほぼシャブだわ、ここ。
そんなことを考えて、思わず声に出してわらってしまった。
｢……どうした、眠れねェのか｣
｢ごめん、起こした？｣
オヤジは肯定も否定もせず、自分の腕と体の間をトントンと指さした。
ここで寝とけってことかな。
別に拒否することでもないので、大人しくその隙間に収まる。
少し狭いけど、この閉塞感が心地いい。
オヤジの体温と規則的な鼓動を聞いていると、眠たくなってきた。
もう寝れないと思ってたけど、意外と寝れるもんだな。
｢オヤジ｣
｢なんだァ｣
｢ありがとう｣
意識が落ちる寸前、やさしい手つきで撫でられたのを感じた。
＿＿＿＿＿
なんか伸びてる……
ありがとうございます……
とても嬉しい……
22.陽キャ、いっぱい喋ってた人しか覚えてない→←20.お兄ちゃん、妹について話す
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あ - とってもこの小説面白いです❗️続き楽しみです❗️ (2022年5月9日 7時) (
レス) @page25 id: 10e7663963 (このIDを非表示/違反報告)
寿 ライラ(プロフ) - この小説面白いです！！続き楽しみです！！待ってます！！！ (2021年8月26日 1時) (レス) id: 3d43c01a40 (このIDを非表示/違反報告)
嫁子ちゃん。(プロフ) - えー！びっくりです嬉しい(ToT)また絡みにきますイゾウが素敵‥ (2021年6月28日 15時) (レス) id: 5ba219b0db (このIDを非表示/違反報告)
コンソメおぢさん(プロフ) - 嫁子ちゃん。さん» ﾜｰｯコメントありがとうございます！私も嫁子ちゃん。様の小説大好きです！まちまちになると思いますが、更新頑張ります！！ (2021年6月28日 13時) (レス) id: 1f42978bef (このIDを非表示/違反報告)
嫁子ちゃん。(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！更新楽しみにしてます、無理せず頑張ってください＼(^^)／ (2021年6月28日 12時) (レス) id: 5ba219b0db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コンソメおぢさん | 作成日時：2021年6月22日 14時
