柱だけじゃなくてかまぼこ隊の様子までおかしくてわろたにえん【鬼滅の刃】

陸拾肆 ページ10

だからね、炭治郎は気にすることないしむしろ私の方がごめんねだよ、と微笑む。




しかし炭治郎はそんな話聞いてなさげな顔。




『ちょ、炭治郎？たんじろー？たんじろーーさん？』




手を伸ばして彼の目の前で手を振る。その手を徐ろに掴まれる。炭治郎は虚ろな表情のまま立ち上がってこっちにゆっくり歩いてくる。




『おい、絶対安静どうしたよ？』




その言葉を無視され、炭治郎は私のベッドサイドに腰掛ける。





「昨日から思ってたんだが、さっきの言葉本当か？」




『ごめんねってやつ？いやほんとに決まってんじゃん』




「違うその前だ」




その前、その前……と今しがたの記憶の糸を辿る。あ、と口に出す前に炭治郎が、ていうか詳しく言うと炭治郎の顔がゆっくり近づいてきた。




『なになに』




「惚れそうってやつだ」




ああ、そんなこと言ったっけなぁ〜なんて誤魔化してる間にも炭治郎の顔は近づいてくる。




『あれは！ただの！比喩表現！っていうか！』




否定したもののまだ近づく炭治郎の顔。このままじゃちゅーしちゃう。え、ちょっとこれほんとに炭治郎??




少しでも動いたら重なってしまう、そんな距離になった時。




「おい竈門ォてめぇ人のモンに手ぇ出すたァいい度胸してんなァ？」




「朝から派手にやってくれてんじゃねぇか」




病室の扉が開いて、みなさんお分かりスケベ柱こと不死川さんと派手柱こと宇髄さんのお出ました。




我に返ったのか炭治郎はハッとして善逸もビックリ！な速さで私のベッドサイドから飛び退いた。




「すすすすまない！すまないA！ハッ禰豆子！禰豆子はどこだ！？違う善逸だ！この際伊之助でもいい！」




動揺しすぎだ長男、何がしたいんだ。何が言いたい。





ていうか私不死川さんのものになった覚えない。




「(俺は何をしようとしていたんだ……！？)」

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