柱だけじゃなくてかまぼこ隊の様子までおかしくてわろたにえん【鬼滅の刃】

陸拾弐 ページ8

炭治郎が目の前で戦ってる。応戦しようにも意外と傷が深くてボタボタッと血が滴る。




ああ、なんで私はこんななんだろう。どうして大切な人をいつも守れないんだろう。




のそっと立ち上がる。




「ダメだA！そこで休んでるんだ！禰豆子、Aを抑えててくれ！」




「ム！」




『いやん嘘でしょ』




禰豆子ちゃんが肩の傷に触れないように私を抑えつける。




貧血で視界が眩む。霞んでいく眼前、相手の攻撃がこっちに来るのが見えた。避けきれないな、死ぬか。死ぬのか。でも尊に殺されるなら本望かな。覚悟して目をつむった。




が、その痛みは一向に来ない代わりに私の体に誰かが力無くのしかかる。ゆっくり目を開く。




『え、たんじろ……』




炭治郎だった。背中から吹き出す血。あまりにも痛々しい。




『うわぁぁ！炭治郎ｫｫｫｫｫｫ！おっ前イケメンすぎんだろやめろよなんで庇うんだよ惚れちまうだろうがァァァァ！！！！！！！！！』




取り乱して自分でもよくわからないことを叫ぶ。




「うる……さいぞ、A……」




『あ、よかった生きてたすんません』




途切れ途切れの返事が返ってきてほっとする。でも重傷なことに変わりない。




『待ってろ炭治郎、おめーの仇は取る！』




頑張れ、私はできる奴だ！すごい痛いのを我慢してた！！私は柱だから我慢できたけど甲だったら我慢できなかった！(謎の炭治郎節)




痛みを堪えて立ち上がる。




ごめんね、尊鬼。



斬ってやった。

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