柱だけじゃなくてかまぼこ隊の様子までおかしくてわろたにえん【鬼滅の刃】

卌漆 ページ3

冨岡さんが私の上で馬乗りになっている。やっぱ美丈夫は違うな、下からのアングルでも整ってるわ…じゃなくて！




『冨岡さんどいてもらえません？』




「この間……」




『華麗なる無視』




「月が綺麗だと言ったのを覚えているか」




フルシカトはまだ続く。ああ、そう言えば空曇ってるのにそんなこと言ってたな。何言ってんだァ？この人って思ってたけど。




「その言葉の意味が分かるか」




分からないとは言わせない、という無言の圧力。




『そのまんまの意味の他になにが……』




あるんですか、と言いかけてふと思い出す。




いつかの甘味処の帰りに、蜜璃さんが言ってたことを。




″愛してる、を外国語であいらぶゆーって言うらしいんだけどね、夏目漱石はそれを月が綺麗ですね、で著したそうなの！殿方にそんなこと言われたらとてもキュンキュンしない？″




それは、つまり。




『いやいや、年の差考えてくださいよ。私炭治郎とほぼ同い年ですよ？弟弟子と！』




「愛に年齢など関係ない」




『ミスター言葉足らずどこいったん??』




冨岡さんが私の顔の横に手をつく。




『ちょ、冨岡さん』




「義勇と呼べ」




『冨岡さん』




「その口塞ぐぞ」




口で、とは言わずともわかった。だって彼の顔が近づいてきたから。




『〜〜！義勇さん！！！』




恥ずかしさのあまり大声で言えば少し微笑んだ冨岡さん。え、待ってなんで呼んだのにさらに距離縮めてくんのわけわかんない。




冨岡の顔にもみじが咲くまであと3秒。

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