追伸 ━━━━━。【獪岳】

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ある日の昼下がり、獪岳とお休みが被ったので街へ出かけた。









賑わう街だったので、人混みに流されて獪岳と別れてしまった。どうしよう。焦っていると辺りに響く大声が聞こえた。









「お願いだよぉぉぉ！！！俺さ、もうすぐ死んじゃうんだ！！！だから俺と結婚してぇぇぇぇぇ！！」









目を惹く金色の髪の少年を凝視していると、その羽織にはどこか見覚えがあった。羽織というより柄に。独特な鱗文だったからよく覚えてる。しかも下は鬼殺隊の隊服だ。顔も名前も知らないが、仲間が恥を晒している。









「ちょっと、金色の髪の君。その子困ってるでしょ。離してあげなさい」

「うるさい！俺とこの子はくっつく運命なんだ！神様がそう言っ……」









ぐるんと私に顔を向けた途端、少年は突然言葉と声を失ったかのように口をはくはくさせている。









「俺と結婚してください！！！」

「運命と神様はどこ行ったの？」









捕まっていた女の子には逃げて、と目で合図したが、男の子が抱きついていた。









「ちょ、離して」

「おいカス、てめぇ誰の女に手ェ出してんだ」

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