GOAL.76 ページ28
『うぅ……』
下腹部の痛みで目を覚ました。そうだ、私倒れたのか。悪いことをしてしまった。ゆっくり起き上がろうとすると
「あ！起きた！」
「急に倒れたからびっくりした……」
「大丈夫？」
昨日の5人がいた。うむ、ベッドの感覚的にこれは私の部屋だな。医務室とかではなさそう。
「顔色真っ白だけど貧血？」
怜王くんの質問に答えていると、蜂楽くんが人を呼んできたらしい。アンリさんかな？
「凛ちゃん、A起きたよー！」
「分かったから。うるせぇ」
いや凛かいｯｯｯｯｯｯｯｯ！！腹痛と貧血が酷くなりそうなんだけど！？わざと！？
「凛がAをここまで運んできたんだぞ」
潔くんがコソッと教えてくれる。倒れる寸前に聞いた声は凛だったのか。ならお礼は言わなきゃな。
こっちに向かってきた彼は私のベッドに腰を下ろした。好きだった大きな手が伸びてきて、約10ヶ月ぶりに少し冷えた凛のそれが、私の頬に触れる。ビクッと肩を揺らしてしまったが、頬を撫でる手は止まらない。
それはまるで付き合っていた頃と同じで。愛しいものを慈しむように優しく撫でる、そんな撫で方。
思わずその手に自分の手を重ねてしまった。冷たい手。凛も私も冷え性だったから、冬の日はカイロを挟んで手を繋いだ日が懐かしい。
鍵をかけた気持ちの箱が、開けろと暴れ回る。絆されかけた心を叱咤するように、触れていた凛の手を頬から離した。
その手を布団の上に置いて、更には重ねていた手も離した。その時一瞬だけ悲しそうな顔をした凛なんて知らない、見てない。
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主人公 - 婦人科行ってくれ (2022年12月6日 10時) (
レス) @page31 id: 728d70a890 (このIDを非表示/違反報告)
rion20051222(プロフ) - 記憶消さなきゃのとこ、何回見ても爆笑してしまいます笑笑 神作をありがとうございます🫠🥰 (2022年11月24日 1時) (レス) @page46 id: bb474d7fe4 (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - しろごまさん» 好きです！！！！！私も愛してます！！！！！ (2022年10月1日 2時) (レス) id: e8088c70b5 (このIDを非表示/違反報告)
しろごま - あかねさんも糸師凛もどっちも愛します！ (2022年9月29日 22時) (レス) id: 1fca91c3e1 (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - れこさん» 単語で送るの流行ってるんですか好きですwwwありがとうこざいます！ (2022年9月20日 2時) (レス) id: e8088c70b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あかね
| 作成日時：2021年9月22日 1時
