内緒話 ページ12
sideシルク
酔っぱらいのAさんは、ムカつくほど可愛くて。それでいて。ムカつくほど、俺ではないヤツの名前を呼んでいた。
誰だよ、リョウって。
会話の流れからしたら、付き合ってる男なのかもしれない。そう思ったら、すっげー嫌で。すっげー後悔した。
もっと、早く、好きだって気づいてたらって。
そんなもん、今更後悔したってどうしようもないに。
酔って、寝てしまったAさんをンダホに運んで貰ってマサイの家に。スヤスヤ眠る顔は、安心しきっていてまたムカついた。
警戒心とやらはどこへ？仮にも俺ら男なのに。なんて、つねった頬っぺたは柔らかくてもどかしかった。
「俺、ここで編集しててい？」
マサイ「いーよ。じゃ、俺はシャワー浴びるわ」
Aさんが寝ている部屋の隣。リビングでパソコンを立ち上げやりかけの編集に手をつけた。
*
どれくらいそうしていたのか。集中すると、時間なんてあっという間で。色々忘れて没頭してしまう。
マサイ「ほれ。」
「んぁ？さんきゅー」
マサイが、ペットボトルの水を机に置いて。あぁ、また集中し過ぎてたな。っと苦笑い。そんな俺の隣にマサイは静かに腰を下ろした。
マサイ「あのさ、、ごめん」
「なんだよいきなり。」
マサイ「だから、、さっきは飲んでる時色々、言い過ぎたわ。すまん。」
「ああ〜…あんな、マサイ珍しいな」
思い出してしまった光景。もう一口、水を口に含む。
マサイ「もしかして、Aさんと付き合ってる？」
唐突に、とんでもないワードぶっ込んでくるから、水を吐き出しそうになる。
「…いや、付き合ってねないよ」
マサイ「そっか、俺さAさんの事好きなんだよね」
「はぁ？え？」
マサイ「し、声デケェ。起きんだろ、」
また、とんでもないワードぶち込んでくるから。驚いて口を塞いだ。
「まじか。…そうか、…うん。」
妙に納得。だから、あんな。
「悪いけど、俺も好きなんだわ」
マサイ「あー…やっぱり？」
「え？バレバレ？」
目を見て笑い合う。なんかキモいな。
「じゃーここは恨みっこなしな？正々堂々といこうぜ？」
言ってしまえば案外そんなものかと、さっきまでの後ろ向きな考えは少しはマシになっていた。目の前に同志であれライバルがいるからか。妙に心が軽くなった。
まだ、何も始まってねぇ。始まってねぇのに、勝手に後悔して馬鹿だな俺。
よし。心が決まったら、始まりのゴングが聞こえた気がした。
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まひろ(プロフ) - かなとさん» コメントありがとうございます。すいません。外すのを忘れてました。ご指摘感謝します。 (2019年10月19日 11時) (
レス) id: 5f80a217b3 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面の注意文をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です。ご本人様方にも迷惑がかかります。ルールというものをちゃんとご確認下さい (2019年10月19日 8時) (レス) id: fca7c03b31 (このIDを非表示/違反報告)
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