第125話 ページ32
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翌日。
「「「寒ッ！？」」」
カントーの大地に降り立った4人が初めて発した言葉はこれだった。
「うっわなんでこんな寒いんだよまだ冬じゃねえぞ！？」
グリーンが半ばヤケクソで叫ぶ。
スマホを操作していたレッドが「ん」と自分の画面をみんなに見えるよう差し出した。
「なになに？『今日のカントー地方は季節外れの寒さに見舞われるでしょう。暖かい格好をしてお過ごしください』……まじかよ」
読み上げたグリーンが顔を顰める。
「と、とりあえず、全員上着を着ようか……！」
上半身裸に半袖の白衣というククイ博士はこの中で一番寒い格好なので、震えながら上着になるようなものを探している。
グリーン、レッドはそれぞれパーカーを羽織り、Aは長袖の白衣をコート代わりに羽織る。
ククイ博士はとりあえず普段着用に一枚持ってきた長袖Tシャツを着て、その上に無いよりはマシだと半袖白衣を羽織る。
「とりあえずお兄ちゃんは一着上着が必要そうだね。タマムシデパートにでも行こうか？」
「レッド、週間天気予報どうなってる？」
「……」
レッドはグリーンの言葉を受けて、週間天気予報の画面を出した。
「明後日までは寒くて、それ以降いつも通りってとこか……」
「私たちが滞在するのは明々後日までだから、やっぱり上着はあった方がいいね」
「それじゃあタマムシデパート行きは決定か、二人ともチェックイン何時だ？」
グリーンの問いに、ククイ博士がホテルの予約確定メールを確認する。
「15時だから、あと2時間くらいはあるぜ」
「なら服1着くらいは余裕だな。よし、早速タマムシデパートに行こうぜ！」
辿り着いたタマムシデパートで、ククイ博士の上着を探すべく、メンズものを取り扱うお店に入る。
「Aはここにいても見るものも無いだろうし、違うところ見ててもいいぞ？」
気を遣ってそう言ってくれる兄に甘え、Aは別フロアのレディースブランドのショップに行くことにした。
「うん、いいんじゃないか。終わったら電話するからな」
「ありがとうお兄ちゃん。それじゃあレッドさんグリーンさん、お兄ちゃんをお願いしますね」
「おう、任せとけ！」
3人と別れ、1つエスカレーターを降りて目的の店に向かう。
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作者名：リトルポム | 作成日時：2022年8月3日 23時
